書斎
私は財閥を率い、莫大な財産を手に入れた。
しかし冨を手に入れても、家族は作らず一人暮らし。
仕事も引退したので、話し相手は日中にいる通いの執事ぐらいなものだ。
こんな老体になってしまっては、やることはもっぱら読書くらいだ。
無数の本棚と安楽椅子。扉一つ以外には窓もない。
今日もそんな書斎で読書を終え、寝室へ向かおうとする。
部屋の扉を開けると見知らぬ男の姿があった。
するとその男が突然私に襲い掛かってきた。
理解が遅れたが、どうやら腹部を刺されたらしい。
2回3回と、続けて刺してくる。
4回目を喰らいかけたとき、私はなんとか書斎の中に逃げ、急いで扉と鍵を閉めた。
くそ、財産目当ての強盗か。力が入らない。もう助からなそうだ…
しかし男は部屋の中に入ろうとしてくる様子はなかった。
ああ、そういうことか。やられた…
私は薄れゆく意識の中、犯人が捕まらないであろうことを悟った。
(↓解説はこのまま下にスクロールしてね↓)
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解説
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書斎には扉が一つだけで、窓もない。
この人はそこへ逃げ込んで鍵を閉めてしまったから、密室が完成してしまったよ。
密室で遺体が発見されても、自殺として処理される可能性が出てくるよね。
この人は死に行く直前にそのことに気づいたから、悔しがったんだね。
もしかしたら犯人は部屋の構造を把握して、そこまで計画していたのかも…
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