帰省

まとまった休みがとれたので、久々に実家に帰ることにした。


午前中に、その旨を伝えるべく一応実家にも電話をかける。


2コールの後に電話がつながった。


「もしもし俺だけど、今日の夜そっちに帰るから。」


しかし向こうが何か言う前に電話は切れてしまった。


あれ、電波悪かったかな?


まあいいか、要件は伝わっただろうし。




その夜、実家に到着する。


電気がついていなかったのでおかしいなと思いながら家に入ると、異臭がする。


嫌な予感がして親父とお袋を探すと、2階の寝室に変わり果てた姿で倒れていた。


なんてことだ。


とりあえず救急車を呼ばないと。


俺は焦ってスマホをとりだし電話をかける。



が、焦りすぎて発信履歴の一番上の番号にかけてしまった。


慌てて切ろうとしたが、俺はあることに気づき手が止まった。


1階の居間から電話の音が聞こえ、すぐに鳴りやむ。



「もしもし」
















(↓解説はこのまま下にスクロールしてね↓)



















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解説

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両親は実家で何者かに殺害されてしまっていた。そしてその犯人は今もこの家にいる。


異臭がしていたことから、両親の殺害からある程度の時間が経っていることが予想されるから、午前中の語り手の電話を受けたのも恐らく犯人。


この犯人は語り手からの帰省するという連絡を受けていたから待ち伏せができたんだね。


両親の殺害後も家にとどまっていたり、殺せる範囲にいる語り手の電話をわざわざ取ったり、狂気的なところが目立つ犯人。


2階に誘導された語り手は、もう逃げ場がないよ。


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