第1話
ここで一つ話をしようと思う。
この世界についてだ。
この世界では何か困っている人がいると
この夢の中のマンションに入ってくる。
その困っている人たちを助けるために、僕は
ここにいると言うわけだ。
なぜ僕がそんなことしてるかって?
それはのちにわかると思う。
知りたいって?しょうがない
一つだけ教えようか
僕は昔一つのことがあった。
それはいじめだ。その内容は後で書くとして…
今は13階、これから一話ずつにだんだん降りて行く。1階になったら何が起きるかは僕にはわからない。もしかしたら出れるかもしれないし、また上からやり直しかもしれない。
でも僕は、しないといけない。
ってことで、
この世界についてわかったかな?
本編へ……………………………………………
12階…
僕は青い少し汚れた扉を開けた。そこには、
一人の男がいた。15歳ぐらいか。パソコンの前で一人でゲームをしている。
「どんな悩み事があるのかい?」
僕はそう言った。
男の子は何も、言葉を返してくれなかった。
諦めかけたその時男の子は一つの言葉を発した。
友達がいない。
僕は思い出してしまった。
あの日のことを…
僕は、小学5年の頃に一時的に不登校になった。
その理由は、いじめのようなものだ。
僕の前では、何も言ってこないのに、影では言っている。
そんなのがいやだった。
いつも一緒に帰っている子も、遊ぼう と言うと嫌そうな顔をする。
そうして僕は不登校になった。
そのとき僕は思ったことがある。
人はその人をかわいそうと思っても
自分から手を差し伸べはしない
だけど、そんな僕を支えてくれたのも、あの子だった。いつも一緒に寄り添ってくれて、励ましてくれたあの子。
僕にとっては女神のような存在だった。
あのとき僕があんなことをしなければ、あの子はどうしてただろう。
そんなことを思っていたら、その子は奥へと歩いて行った。
まるで、これからの、その子の将来のように…
僕は叫んだ。
僕だって友達がいなかった
なんでだと思う?
それはいじめがあったからだよ
少年は少し歩く速さが遅くなった。
僕は、人に助けてもらった。
君も助けてくれる人がいるだろ
少年は言う
いない…
掠れそうな声で言った。
いや、いるよ 考えて
少年は、目を閉じて考えた。
………………何分たったかわからない。
少年は静かに言った。
母さん…
そう
お母さんの愛情があっての君だからね。
悩み事があったら相談してね。
何分たったかわからない少年は掠れた声で
ありがとう
と、少年は言った。そして奥へと歩いていった。
……………………………1話おわり
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