5/27
そろそろ本気で仕事をするのが難しくなってきて、引き継ぎ資料の助詞をいじったり必要のないリファクタリングをしたりして仕事したことにしているザード@のところに夕方になってやっとOさんの携帯からの電話がかかってきった。
「もしもし、ザード@です」
「Oですけど。この度は連絡が遅れて済みません。で、先日お話があった件なんですけど、各方面にあたって、中間業者とも調整しまして、それから本当はいけないんですがこっちから直接客先に電話したりして会話して話を進めておりまして、はい、そんなことをしているうちに時間が経ってしまって今回はザードさんにご迷惑をおかけしてしまったんですが、えー、まだ確定ではないのでハッキリしたことは申し上げられないのですが6月のテレワークは……」
「そうじゃねえだろ! まずはいつ辞められるのか言えよ!」
ザード@はとうとうブチ切れた。Oは一体何の話をしているのだ。まだ確定ではない? 今は5/27だぞ。これもしかして6月退社も難しいのではないか。
「えっと、それについては会社同士の調整となりますので……6月のテレワークも……」
「私は面談した時に出来れば5月で辞めたいと言った。その話はどうなった!?」
「ちょっと色々忙しくって営業部の打ち合わせに出れなくて、偉い方のOさんからの指示をちゃんと聞けてなくて」
「は? それこっちに関係あるの? ザード@が退職しますって話を関係各所にしてないって言ってるの?」
「営業部的には決裁権があるのは偉い方のOさんで、僕が辞める辞めないを決められる立場にないんですよね」
「じゃあその偉い方のOさんと代われよ」
「いえ……」
「んで、会社を辞めるって話は結局どうするの? 私、次の会社もう決まってるんですよ。もしも6月から来てくれと言われてたらどうするつもりだったんですか?」
「それは僕がこれから頑張って調整して……」
「調整? その調整とやらをすれば今月後3日で辞められるの? あなた決裁権ないんですよね?」
「はい。ですからまだ確定ではないがこうなりそうだという連絡を……」
「ふざけるな!」
ザード@は怒って電話を切った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます