心淋し川
「心淋し川」
著:西條奈加
読了日:2022/2/8
2020年下半期直木賞受賞作品。
江戸の吹き溜まりのような小さな建物群で暮らす人たちの6連作短編集。
どの話も切なくて物悲しいが、理不尽の中でも生きている人の温もりと心の温もりの両方を感じられる。ドラマチックな華々しい話ではないが、人肌のぬるさはこれくらいで丁度いい。寒い日に温かいおしぼりを渡された時みたいな安心感が読後に残った。
「心淋し川」
淀んだ長屋から出たい娘と恋人
「閨仏」
妾4人で暮らす女性たちと囲った旦那
「はじめましょ」
酷い別れ方をした女を忘れられない料理人
「冬虫夏草」
息子を介護する母の執着
「明けぬ里」
落籍した元花魁と新造の真逆の顛末
「灰の男」
長屋の差配がこの心町に来るまでの経緯
最初の4つの話が最後の「灰の男」でつながる。途中で面白くないと投げ出しては勿体無い構造をしていた。
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