My generation

My generation.

学校帰りの夕陽の見える路面電車に自分と老人が二人

【People try! to put us d-down Talkin' 'bout my generation...】

音楽プレーヤーに繋がれたイヤホンの片耳からはThe whoの【My generation】が連続で流れている。この音楽は「最近の若者は!」という風潮に対する若者からのアンサーソングだと何か月前かに見た歌詞の和訳を載せているサイトで知った、それに吃音持ちで言いたいことが詰まってしまいうまく言葉が言えない若者がモチーフらしい。それを踏まえた上で最近の僕たち、つまり若者はまさしく今この状態なのではと思う。最近の若者は反骨精神を世間的には見せなくなった、というよりもインターネットという架空の世界の発達により同調圧力がさらに強まり目立つ者は瞬く間にSNSに拡散されてその投稿者の自尊心の飯にされるのでそう簡単に目立つ行為ができなくなっているのだろう。最近SNSで話題になるフェミニズム運動などを見ていると一目瞭然だ、そうなると何事も無関心or中立の立場が最強になるのだ。かく言う僕も最近話題のLGBT問題やポリコレ等の活動や運動は正直どうでもいいと思っている。そんなことを考えていると電車が駅に止まり制服を着た小学生低学年っぽい男女それぞれ2人が元気よく乗ってくる、その子達はスマホを触りながら「今日の先生意味わからんかったよね」と先生に対する文句を言っている、それをしばらく聞き流していると体がムチっとしたようなガッチリしたような男の子の一人が「あしたオレが文句いってやるよ」と結構自身満々に宣言していた、それを聞いて最初にグダグダ語っていた事をすぐさまなかったことにした。しかし他の小学生3人がなんだか苦笑いというか、歯切れの悪い顔をして健気な笑い声を出している。それを見ていてなんとなく察した、このむっちり君は大口でそれをやらないタイプなのではないだろうか?所謂口だけ野郎ってわけだ。

しばらくして、小学生の男女1組が席を降り残りのむっちり君と女の子に

「またね~」と別れの挨拶をして駅を降りて行った、その後を追うように老人も降り、むっちり君と女の子・僕という形になった。僕の降りる駅までは後5つあるので、イヤホンを両耳にギッチギチに付けてまた自分だけの世界に入った。

そして、しばらくして駅に着きまたそこから自転車で家に帰った。

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