第59話 神様とディアネット

「ふぃー」


 熱い吐息を吐き、ディアネットの部屋の扉を開ける。ぽわぽわといい気分だ。アリスに付き合ってだいぶ飲んでしまったな。千鳥足とは言わないが、足取りがちょっと覚束ない。かなり酔っているようだ。あれぐらいの酒を飲んだくらいでこうも酔うとは……この体は、そこまで酒に強くないようだな。


「ふぁー」


 ボフンとベッドに倒れ込むように横になる。シーツが冷たくて気持ちが良い。だが、シーツはすぐに熱を持ってしまった。気持ち良さが損なわれる。私は冷たいシーツを求めて、ゴロンとベッドの上を転がると、何かにぶつかってしまった。ディアネットの体だ。ディアネットは、相変わらず姿勢正しく眠っている。


「そういえば……」


 ディアネットにまだ、ただいまの挨拶をしていなかったな。出かける時に挨拶をしたのだから、ただいまの挨拶も必要だろう。


 私は体を起こすと、ディアネットの胸に手を伸ばす。


「ただいまー」


 ディアネットの胸を両手で鷲掴みするように揉む。ふにゅりと柔らかく私を迎えてくれるディアネットのおっぱい。重力に押し潰され、その高さを半分ほどにまで減らしているが、すごいボリューム感だ。私の小さな手には、とても収まりきらない。


 ディアネットのおっぱいを揉んだり、脇からおっぱいを寄せて上げてたぷたぷしたりしていると、おっぱいの中心の蕾が、その存在感を増してくる。ディアネットの蕾は、本人の気質によらず、とても大きく目立ちたがり屋なのだ。


 胸部の布を突き破らんばかりに押し上げる2つの蕾。あえて触れずにいたが、そろそろこちらにも挨拶をしようと思ったところで、闇の中、ディアネットの顔に浮かぶ2つの輝きに気が付いた。


「………」

「………」


 闇の中、オブシディアンのようにキラリと輝いていたのは、ディアネットの瞳だった。ディアネットの瞳と無言で見つめ合ってしまう。ディアネットがいつの間にか起きている!?


「これは…その……な」


 私はとりあえずディアネットの胸から手を離す。なんて言い訳したらいいんだろうな。ディアネットが寝ているのをいいことに、胸を弄んでいたのがバレてしまった。これは、女同士だからセーフというラインをいささか超えてしまっている気がする。なんとか誤魔化そうと思ったが、酒に酔った頭では良い考えが浮かんでこない。


 なんで起きちゃったんだ?酒に酔ったせいで、大胆に触りすぎたか?いや、そんなことより、とりあえず謝っとくか?


「おっぱい、好きなの…?」

「大好きだ!」


 ディアネットの疑問に力強く即答してしまった。自分の気持ちには嘘は吐けないからな……と言えば少しは格好良いか?


 本当は、もう言い逃れはできないと思って、開き直っているにすぎない。それに、女同士のことだし、そこまで大事にはならないだろうという打算もあった。ディアネットの好感度が下がることは否めないが、パーティを追い出されてるなんて事態にはならないはずだ。たぶん……。


 ディアネットのいつもの眠たそうなジト目が私を射抜く。夜の闇の中でも黒く光る瞳に見つめられると、まるで私の心を見抜かれているような不思議な気分にさせられる。


 ディアネットの細面からは、何の感情も窺い知ることができなかった。元々、表情の変化が乏しいディアネットだ。その表情を読むのは難しい。ひょっとして、怒っているのだろうか?ディアネットの無表情がだんだん怒りの表情に見えてきた。やっぱり謝っておくか。


 その時、ディアネットが動いた。ゆっくりと私に手を伸ばすと、私の手を掴む。そして、私の手を自分の胸に押し付けるように動かした。私の手が、再びディアネットの胸に触れる。ふにゅりと私の手によって形を変える柔らかいおっぱい。ディアネットが、私の手を使って自分の胸を揉んでいる形だ。何のマネだ?


「好きにして、いい…」


 そう言って、私のもう片方の手も自分の胸に導くディアネット。


「そうか…」


 よく分からないが、好きにしていいらしい。じゃあ好きにさせてもらおう。私は能動的にディアネットのおっぱいを揉む。どこまでも指が沈んでいきそうなほど柔らかいおっぱいだ。それでいて瑞々しいハリもある。いつまでも触っていたいおっぱいだ。


 しかし、私はいったんディアネットのおっぱいから手を離す。


「まん、ぞく…?」


 僅かに息を弾ませてディアネットが訊いてくる。満足?そんなわけはない。


「むしろここからが本番だ」


 私は再びディアネットのおっぱいに手を伸ばす。狙うはおっぱいの中心。服を大きく押し上げて健気に存在を主張している蕾だ。服の上からでも場所が明確に分かるほど大きくなっている。


 ディアネットの蕾は、そのおっぱいの大きさに相応しく、大きく立派だ。もしかしたら、私の親指よりも太いかもしれない。


「ぁっ……」


 キュッと両方の蕾を摘まみ上げると、ディアネットが体をピクリと震わせて、湿った甘い声を微かに漏らした。かわいらしい声だ。いつもの落ち着いた声も好きだが、今はディアネットのかわいい声をもっと聴きたい。


「んっ……」


 蕾を指で摘まみ、優しく転がし、弾く。固くシコった大きな蕾は、とてもがある。


 蕾をいじめつつ、私はディアネットのワンピースの裾を捲り上げ、太ももへと手を伸ばす。ほんのり温かく、肌のきめ細かいスベスベの太もも。ディアネットの場合、太ももと言うより細ももと言った方が似合いそうだ。細く、しなやかな印象を受ける太もも。しかし、触ると柔らかい。


「あっんっ……はぁっ……」


 私は、ディアネットの太ももに置いた手をゆっくりと上らせていく。しかし、もう少しでたどり着くというところで、阻まれてしまう。ディアネットが脚を閉じて、太ももに挟まれてしまったのだ。


「そこ、は…」


 ディアネットの潤んだ瞳が私を見上げる。


「好きにしていいのだろう?」


「いい…」


 ディアネットは、コクリと小さく頷くと、おずおずと脚を開く。私の手は、ついにディアネットの熱くなっている下腹部にたどり着いた。


「あぁっ……!」


 パンツの上からなぞると、ディアネットの矯正が一段と上がる。


「あっあっあっ……んっ!はぁあっ……」

「やっ…んっ……あぁあっ!」

「はあっ……あっ…あっ」


 ディアネットの声にならない声が響く。今日のディアネットはずいぶんおしゃべりだな。


「ディア」


「んっ…!」


 私はおしゃべりなディアネットの口を口で塞いだ。

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