第33話 神様と皆でお風呂

 カポーン。


 ダンジョンから帰った私たちは、そのままお風呂に直行していた。驚いたことに、全員で一緒に入ることになった。風呂の広さからして、全員で入ってもまだ余裕はあるから当然の選択かな。ダンジョンを歩き回って汗もかいているし、土埃だって付いてる。皆、早くさっぱりとしたいのだ。


 そしてこの光景が生まれたわけだが、いやはや、浴槽からの光景は、まさに絶景だな。大きいのから、形が良いのから、ちっちゃいのまでぷるんぷるん揺れている光景は、まさに酒池肉林と言った感じだ。


 服の上から察してはいたが、私≦ミレイユ<エレオノール<リリム<ディアネットだな。今後変化があるかもしれないので要チェックだろう。


 まず目を引くのは、一番大きなディアネットだ。そのスタイルはボンキュッポンのナイスバディ。ディアネットは、全体的に細身だから、余計に胸が大きく見える。歩くたびにぷるんぷるん揺れる様は圧巻で、目が離せなかったほどだ。


 次点のリリムも、十分に巨乳と言って良いだろう。ツンと上向きなのもポイントが高い。全体的に引き締まった体をしているリリムだが、今回は彼女のお尻に注目したい。よく鍛錬をしているので発達しているのだろう、たぶんリリムが一番お尻が大きい。垂れずに綺麗な丸を描くお尻は、なぜだか無性に叩きたくなる危ない魅力を放っている。


 一番バランスの良いスタイルを誇っているのが、エレオノールだろう。大きすぎず、しかし小さすぎない綺麗な胸から、細くキュッとしたウエスト、丸い弧を描くお尻、細くしなやかな脚まで、まるで芸術品のように美しいラインを描いている。


 ミレイユ?ミレイユは……そうだな……これからの成長に期待といった感じかな。これからこれから。


「何よその目?」


 慈愛の心でミレイユを見ていたら目が合った。半目で私を見ている。


「ミレイユのこれk…」


「いいわ。言わなくても、その目を見れば分かるから。言っておくけどね、私はエルに勝ってるのよ」


「はっ」


「鼻で笑った!?」


 思わず鼻で笑ってしまった。ミレイユが?エレオノールに勝ってる?あのパーフェクト美少女に勝ってる?どこが勝っているというのだろう?その自信はどこからきたものだ?


「あなたも知ってるはずでしょ。私はもう生えてるんだから!」


 そう言ってミレイユが無い胸を張って腰をこちらに突き出す。なんだ、そのポーズは?舐めて欲しいのか?


「たしかに胸では負けてるけど、こっちでは勝ってるんだから!」


 ミレイユの言う通り、たしかにエレオノールには生えてなかったが……まさか、それだけでこんなに勝ち誇っているのか?


「あまい!あまいよミユミユ!生えているというのは、こういうことを言うのさ!」


 いつの間にか浴槽の近くに来ていたリリムが、肩幅に足を開いて、股間を見ろとばかりに突き出す。その股間には……。


「ハート?」


 リリムの毛は、綺麗に小さなハート形に整えられていた。赤毛のリリムなので、赤いハートだ。


「そそ。どう?かわいいっしょ?」


「くっ!立派かつ、かわいい…!」


 ミレイユが苦しげな声で呻く。ミレイユはどこを目指しているのだろうな……。


「恥ずかしいこと言ってないで、交代ですよ」


 そう言ってエレオノールが浴槽に入ってくる。浴槽に髪が入らないように、髪をタオルで巻き上げたエレオノールは、新鮮な美しさがあった。


 名残惜しい気持ちを抱えながら、エレオノールと交代するように浴槽から出る。皆で交代で体を洗っているのだ。次は私の番である。


 浴槽からほど近い洗い場では、ディアネットが1人で黙々と髪を洗っていた。ディアネットの髪は、長い上に毛が多いから大変そうだ。


「ディアよ、私も手伝ってやろう」


「あり、がとう…」


 ディアネットの髪をワシャワシャと洗っていく。髪は女の命というからね、なるべくて丁寧を心掛ける。


「こんなものか。背中も洗ってやろう」


 ついでに背中も洗っていく。ディアネットの背中は、その華奢さがよく分かる。細く小さな背中だった。背中からも、横からおっぱいが見えた。巨乳ってすごい。後でミレイユに教えてやろう。



 ◇



「「「「「はぁー…」」」」」


 浴槽に浸かった5人のため息が1つになる。目を閉じてうっとりとした表情なのも同じだ。お風呂はリラックス効果があると聞くが、たぶん本当だな。全身から余分な力が抜けて、知らず知らずのうちに、ため息が零れる。


 体の力を抜いて後ろに倒れると、ぽよんと後頭部が優しく受け止められる。ディアネットのおっぱいだ。私は今、ディアネットの脚の間に座って、ディアネットに倒れかかるように体を預けている。実に極楽だ。


 ディアネットは浴槽の中で、私を脚の間に置いて、両膝を立てて座っている。丁度、体育座りのような座り方だ。両手で私を緩く抱きしめている。


 ふと悪戯心が沸いて、私は右手をディアネットの右膝に置く。そして、そのまま右手でディアネットの内股をそっと撫で上げる。お風呂で蕩けたディアネットの太ももは温かく、どこまでも指が沈んでいきそうなほど柔らかい。


 内ももを撫でられたディアネットがピクッと反応するのが背中越しに分かった。ディアネットの反応に気を良くした私は、そのまま内ももを撫で上げていく。そして、もうすぐ股にたどり着く、という所で引き返す。ディアネットからフッと力を抜けるのが分かった。私はもう一度ディアネットの足の付け根を目指して進軍を開始する。


「イタズラ、メッ…」


 ディアネットが耳元で囁く。叱られてしまった。


「はーい」


 私は素直にディアネットの内ももから手を引く。こういうのは引き時が肝心なのだ。




「それで、次はいつダンジョンに行くんだ?」


 皆、思い思いにお風呂でくつろぐ中、私は問いかける。私としては、早くダンジョンに潜りたい。今日のダンジョンは、ダンジョン攻略と言うより、ピクニックのようなものだった。私はもっとスリリングな冒険を望んでいるのだ。


「あーしは早い方が良いかなー。あんま稼げてないし」


 浴槽の縁に腰掛け、足を組んだリリムが言う。惜しげもなく、その美しい裸体を晒す彼女は、実に眼福である。


 あまり稼げていないと言うリリムには、同感だ。今日は一日ダンジョンに潜っていたというのに、大した稼ぎは得られなかった。見つけた宝具は、売れるには売れたが、子どものお駄賃のような値だった。まだドロップアイテムである肉や毛皮の方が高く売れたほどだ。その肉や毛皮もいうほど高く売れたわけではないし…。今日の稼ぎを5等分すると、それこそ子どものお小遣いのような稼ぎだった。


 私たちは住む家があり、食事もタダで食べられるので収支はプラスだが、今日の稼ぎで宿代や食費を賄わなければいけないとなったら、たぶん赤字だろう。アリスの広い懐に感謝しないとな。


「そうですね。装備の損耗もしていませんし、早いうちに行きましょう。明日は疲れを抜くとして、明後日でしょうか」


 今日一日、戦闘はしていないが、歩き詰めだったからな。休息は必要だろう。私としては明日にでもまたダンジョンに行きたいが、これは仕方ない。


「いいんじゃない?」


「賛成…」


「では、決まりだな」


 明後日か、今から待ち遠しいな。

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