第68話 一学期武術大会

「ーー。悔いのない結果を出すよう、自分の力を十分に発揮してください。頑張ってください。」


学園長の話が終わり、各学年一位の者達が宣誓している。



昨日一昨日とエリザお嬢様に癒された。


いちごのショートケーキは「酸味のあるキウイも合うんじゃないかしら?」と言われ、キウイを出して一緒に食べて、これだ!と思った。

少し酸味のあるいちごを想像し『変種』で作って一緒に食べたら、これだ!と思うショートケーキになった。


まぁそれぞれ好みがあってシーラお姉様やリヨンお兄様は甘いいちごのケーキの方が、エリザお嬢様やアリナ嬢は少し酸味のあるいちごのケーキの方が好きだそうだ。


エリザお嬢様と共通した好きなものが増えて嬉しかった。


エリザお嬢様の一番好きだと思われるいちごの組み合わせを発見するためメリルさんに協力してもらい軽食時などにお出ししてもらうことにした。

いちご以外も好きなものの発見のため出してもらうことにした。



エリザお嬢様の後ろ姿を見ようにもエリザお嬢様のすぐ後ろのスタルード様ががっちりな体格だがら隠れて見えない。


そこ変われスタルード様。

それかエリザお嬢様と俺の間のクラスメイト達よ、座ってくれと念を送る。


間のクラスメイト達がぶるっと身体を震わせた。

なぜかシーラお姉様に叩かれた。


本来の一学年の一位はエリザお嬢様のはずだから、宣誓で前に出ていたら美しく格好良い姿が見れたのに……


学園は公平だのなんとか謳っているのに頭が悪くなって、魔法や対人戦が弱いホルスディンが壇上に立っているんだから、公平なんて建前ですって言ってるものだよな……


「ーー。正々堂々と戦い、全勝して生徒会入りをします!」


無理でしょっ!とモモティルナ達以外のクラスメイト達が心の中で言った。


どっからそんな自信が湧いて出てくるんだろうね……

そもそも生徒会に入るのは現生徒会メンバー達の推薦らしいから、全勝したとしても入れるかわからないし。

あーでも王子だからどこからか入れろって指示があるかもしれないな、全勝しなくても……


「無理でしょ。」

「そうだね。」

「私、リオン、ラハートフ、エリザ、エンダース、アリナ、スタルード、タダシュ、ナトナ、ウィンドルには確実に負けるから、半分以上負けじゃない。全勝なんて夢のまた夢でしょ。」

「そうだね。」

「悔しいけど、全勝はラハートフかエリザしかできないでしょ。」

「……わからないよ?」

「それでも、全力で挑むから覚悟しなさい。」

「……お手柔らかに。」


「誰も禁呪、不正なことを使わないことを願います。」


ホルスディンがエリザお嬢様を見て言う。


こいつは負けると(負けたことしかないんだけど……)すぐ禁呪とか言い出すんだよな……

だから、最近のエリザお嬢様は一撃で気絶をさせるんだよね。

話にならないよな……


聖女効果でホルスディンの派閥が大きくなってきてるから、最悪だよな。

こんなやつが国王になるとかヤバすぎ。

国が終わっちゃうよ。

同世代の取り巻きも頭が終わってるし、ヤバいよなー。


今回の武術大会で弱いところを見せたら、派閥の勢力も少し変わるかな?


ーーーーー

あとがき

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