第28話  やっと着きました?

 ログイン中は、昼だろうと夜だろうとキャラクターは睡眠を行なっている事になっているらしい。


「ソラさんたくさん寝てたね!」


「おはようリーナ」


「ソラさん、リーナさん。それでは、海の街まであとわずかです。向かいましょう」



 野営を片付けて街へ向かう。丘を越えると綺麗な青色の海が広がっていた。本当に海岸近くに大きな街が作られていた。城壁、城、家は白塗りになっており、明るい太陽に反射して街自体が明るく見える。


➖ピタセム都市国家


 城門の前では、兵士が身分の確認と入城書を発行している。街に入ると人がとても多く活気付いている。白い建物は2階や3階の物がおおく、この世界観の中では都会なのだろう。久しぶりの宿を確保し、ベットに横になる。



「わーい!ふかふかー!」



「野営ばかりだったからね」


「ソラさん、この街にはギルドという職業斡旋所があるようです。そこで腕試しをしてはいかがでしょう」


「さすがスチュアート!そうするか!」


 あの地獄のような稽古が少しでも減るなら…!!



「訓練も合わせて行うと効率が上がりますので」



「!!そ、そうですね!!」



 スチュアートさん、心も読めるのかな…。




 3人でギルドに到着した。ここも大きな白い建物でメモ書きの看板がかけてある。中に入ると、大きな酒場と掲示板、受付があった。受付は綺麗な金髪のお姉さんだった。

 


「すみません!依頼を受けたいのですが…」



 緊張したのか、やたら大きな声になってしまった。



「はい。それでは、ギルド証を発行します。レベルを認証して、だいたいのランク付けを行います。ランクは下位からG、上位はAとなり、さらに上位の特別な能力を有する者にSの階級が与えられるのです。ランクに合わせた任務をこなしてください。」


そういうと、受付の棚から水晶を出して窓口に置いた。


「それでは、こちらの魔導水晶なら手を当ててください。」



「わかりました。」


手をかざすとステータスが表示される。




➖➖➖➖➖➖➖➖

name ソラ


『パントマイミスト』Level.92


HP4200

MP2360

攻 2390+5

防 2100+80

速  2870

魔攻 1910

魔防 1950




スキル『パントマイム』Level.4

無言で身体や表情をつかって、あらゆる物を表現する。


➖➖➖➖➖➖➖➖



 とうとうレベル90も超えてしまったか…。日々スチュアートの特訓の成果がでて嬉しいな…。


 

「…!!あの、ソラさん少々お待ちいただいてもいいですか?」



「ええ」



 なんだろう。なかでギルド証をつくってくれるのかな?それとも入れない…?パントマイミストだから?しばらくすると受付のお姉さんが出てきた。奥からは、黒い髭を蓄えた大きな男が出てきた。


「こちらの方です」



「ほう?では中に入ってもらおうか…?」



 

 え、お店の奥に連れて行かれるんですか?万引きとかしてないですけど…。でも、おじさん怖そうだから大人しく従おう…。







 




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