第6話 悲・怒……そして悦。

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「食うか?」


 少女が拠点に慣れ始めた頃、黒は取っておくつもりだったリンゴのような果実を全て少女との間に置き、布団の上に腰を下ろした。


「……いいの?」


「採りすぎたからな。」


「じ……じゃあ。」


 躊躇した少女は、果実をかじった黒を見て、同じように一口かじった。


(っっ!!甘い……!!)


 口の中に広がる甘さに、強がっていた少女は目を見開いてしまう。その見開いた赤い瞳はジワジワと溜まった涙に揺れる。


「こうやって食ってみ?」


 そんな少女を見て黒は豪快にガツガツと果実をかじって見せた。


「……。」


 少女は何を言うでもなく、布団に果実の汁がかからないよう注意しながら、黒のやったようにガツガツと食べる。


 口いっぱいに果実を頬張っては、直ぐに飲み込み、やがて少女は黒の目すら気にせず、ただ食べる事のみに集中し、止まること無くかじり続けた。


(そりゃ、あんなけ軽かったら何も食ってないよな。)


 ボロボロと涙を流しながら、ヒックヒックと嗚咽をしながら、必死に食べる少女は、袖なしの服で涙を拭う。その様子を見た黒は、ぎゅっと胸が締め付けられる。


 その姿が……十二年前、祖父母に保護された自分と重なったからだ。


(空腹はキツいよな……。)


 生きているという事を噛み締めるかの様に、果実を食べ続ける少女。そんな中、黒は何も言わず、果実をかじりながら少女を見守っていた。


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 全ての果実を食べ終え、涙を拭ったせいで少女の目は充血してしまい、真っ赤になっていた。まだヒックと嗚咽が少女の声を切る中。腹が脹れた様子の彼女に黒はホッと穏やかな気持ちになりながらも、違和感を覚えていた。


(いろいろと……気になるな。ここはどこなのか、さっきの妖怪のことと言い、この少女のことと言い。そして何よりも。)


 ふっ……と黒は暗くなってしまう。


(爺ちゃん達は本当に居るのか……?)


 そんな事を思っては、首を振るい、落ち着いた様子の少女へ向いた。


「それじゃ聞いていいか?ここってどこだ?近くの人里は?国は?川って近くにあるか!?」


「……。多いよ……。」


 少女のジトッとした目を向けられた黒は、最後に「ぁ……。」と思い出す。


「あとなんでこんな所にいるのかも。」


 黒が尋ねた瞬間、少女はピタリと止まり、誤魔化すようににヘらと笑う。


「聞いても面白くないよ……?」


「面白い話を求めてる訳じゃないからな。」


「……。」


 口をつぐみ俯いた少女を見て、黒は眉を寄らせた。


(しまったな……気遣いが足りなかった。)


 少女が空腹であった事を考えた黒は、彼女の置かれている状況を理解して後悔していた。


(そもそも、逃げれないこの状況で、言いたくない事を聞かれちゃそりゃ震えるよな。)


「言いたくないなら追求しない。であれ」


「いや。言うよ。」


 別の事を聞き出そうとした黒の言葉を遮った少女の赤い瞳には、覚悟が秘められていた。


(さっさと言って嫌われよう。いくら優しいこの人でも……。)


 そこまで考えた少女は首を振るい、口を開き始める。


「あたしの両親はね、魔入りしちゃったらしくて、もう居ないんだ。」


(魔入り……?魔物になるって事か?)


「代わりにあたしを育ててくれたおじさんが居たんだけど、全然あたしに構ってくれなかった。いつも研究ばっかり……。だからあたしはおじさんの難しい本とかを読むのが日課だったんだよね。」


 おかしそうに笑う少女は、ボソリと呟く。


「やっぱり……愛されてなかったんだ。」


 食事は黒みがかったパンと干し肉。飲み水もどこか濁っていて、とても育ち盛りの子供に食べさせるものではなかった。当然少女の腹が満たされる事もなかった。

 外での行動範囲も家周辺のフェンスで囲われた範囲内だけ。そんな対応が愛されてるなど思える訳がなかった。


「でもね、まだ家で過ごしてた時はそんな訳ないって否定して……見ないふりしてたんだ。だからおじさんに構ってもらおうとするけど……全部苦笑いされて「後でね」……って。」


「嫌われてたのか?」


「嫌われてた……というより、他人の子として接してたんじゃないかな。あたしからしたら寂しかったけどね。」


(だろうな……。)


 黒は俯いている少女に共感していた。

 親が居ないというのは思いの外、子供にとって負担になる。それは嫌という程理解していた。


「……で、おじさんが居るはずなのに、なんでこんな森の中を逃げてたんだ?」


 聞くには、少女は他人の子として接され、そこに愛情がないとしても、平均より少し細め程度の姿から、おじさんは育児放棄をしていた訳ではない。家出するにしても、命を危険に晒す森の中を走るのはやりすぎである。


 黒は思っていた。(他にも方法があっただろうに……。)と。


「あたし……おじさんにイタズラして遊んでたんだ。」


「イタズラ……?」


「うん。'寂しい'って気持ちがよく分からなくて、その思いが物に当たって、そしたらおじさんは怒ったんだ。顔を真っ赤にしてね。」


(なるほどな……。構って貰えなかったこの子はそれにすら喜びを感じ、'こうすれば'と考えた。)


「危険があるにも関わらず家を出るくらいだ。おじさんの大事な物でも壊したのか?」


 黒が冗談を言いながら尋ねると、少女は首を振るい、悲しそうに笑う。


「あたし、見ちゃったんだ。おじさんの研究しているものを。」


「……?」


「魔物だった。」


「っっ!?」


 驚いた黒を見てくすくすと笑う少女の頭を過ぎるは、地下に繋がる階段を降りた先にあった鉄格子。その奥には二十を超える下位魔物が居たのだ。


「怖かったよ。だからその場から逃げて、地下から出た時におじさんと鉢合わせたんだ。おじさんは凄い形相であたしを睨んだの。怖かったね。魔物よりもずっと。」


 その時の情景を思い出した少女は、カタカタと手が震えてしまい、それを隠すようにぎゅっと握る。


(五体でもキモイのにな、二十体となればもっとだろ。)


 少女の思いを察する黒はしかし、ふと疑問に思った。


「家の地下だろ?鳴き声とかしなかったか?ほら、集まれば凄そうだし。」


 黒と少女の頭に浮かぶは、「キョロロッ!!」と合唱する魔物の群れ。互いにそのシュールな情景を思い浮かべてはくすっと笑い、少女は首を振るう。


「それが、全然鳴かなかったんだよ。ほとんどの魔物が、ぼーっとしてた。本に書いてあったことと違って、逆に気味が悪かったけどね。」


「……でも、流石におじさんが研究してたら、気付けた機会はあっただろ?気付かなかったのか?」


「……うん。……いや、気付いてたのかもしれない。おじさんの本には魔物やそれに関するものばっかりだったから。」


 少女の頭を過ぎるは分厚い本が詰められた本棚。


「でも……そうであって欲しくないと思ってたのかもしれない。ほら、魔物に関する研究って犯罪ギリギリだから……て、知らないよね?」


「うっ。まぁな。でも、犯罪ギリギリのことを親がやってるって知ったら嫌だな。」


「でしょ?」


 悲しそう笑った少女は俯き、「だから」と続ける。


「あたし聞いたんだ。'なんであたしに名前が無いのかって……。'」


「そう言えば名前がないって……。」


 黒が思い出したかのように少女の顔を見れば、その目には涙が溜まっていた。


「っっ!?」


 驚いた黒は目を見開き、動揺を露わにしてしまう。


「そしたらね……。おじさん笑ったんだ。いつもの苦笑いとかじゃなくて、心の底からの笑顔だった。」


 震えた声で伝えようとする少女。黒はピタリと不審な挙動が止まり、嫌な予感がしたために恐る恐る尋ねた。


「おじさんは……なんて?」


「「研究対象に付ける名前はないだろ?」だってさ……。」


(……。本当に……愛してなかったのかよ。)


 黒はおじさんの中に僅かでも愛情があったと思っていた。

 少女がこれまで成長出来たのも、森を駆けることが出来るほど健やかな体が出来ていることも、汚れてても綺麗な銀髪からも。そう思えてしまっていたのだ。


 故に。黒は裏切られた気分であった。


「もういい……。」


 ボソリと黒は呟く。声にも怒りが含まれていたが、少女には聞こえていなかった。


「義父だとしてもさ……親だと思ってたんだ……。」


「もういいっ!!」


 ボロボロと涙を流す少女。その両肩に手を置いて黒は唇を噛み締めていた。胸に抱く思いは'おじさんへの怒り'に、'少女への同情'。


 親を失った時の苦しみは黒も理解出来た。


(実の親が居ないだけでも辛いだろうに、養父は自分を研究対象に……。この子にとってそれは裏切りだ。可哀想ってレベルじゃねぇぞ……。)


 気付くと黒は少女を抱き締めていた。

 十二年前。黒が自分の首に突き立てていた包丁を弾き飛ばした後の祖父母のように。力強くしかし優しく。そして、彼女の事を思い口を開く。


「お前の気持ちを完璧には理解出来ない。……が。辛いのによく頑張ったな。」


「…っっ!!」


 黒の腕の中で少女は目を見開いた。

 養父の家から出て森に入って、命を危険に晒した数など一ヶ月の内に数え切れないほど。それなのに少女が今まで生き残れたのは、一重に少女が'生きたい'と必死になって足掻いたためだ。


(そうか……)


 少女の顔が歪む。


(あたし……!……頑張ったんだ……!)


 それは悲しみ故ではなかった。自分の足掻きが無駄ではなかった事に安堵したが故に。

 その足掻きが認められた事に喜び、強い抱擁に、人の温もりに'生きている'と実感させられたが故に。


 少女の瞳からは、先程とは違った意味の涙があふれ出ていた。


 ドクンッドクンッと強く鼓動する黒の心臓。黒は涙を流す少女を抱き締める中、考えていた。


(何がこの子のためになるのか……。)


 次第に震えて来た少女の体。ヒックヒックとしゃくり上げる彼女の背中を優しく擦る黒は、上天より自分たちを覗く月を見て呟く。


「ルナ……。」


「……ぇ?」


「'ルナ'。俺はそう呼んでもいいか?」


 少女は黒の目を見ながらも、ぽかんと口を開けていた。人に'名前'を呼ばれた日などなかったからだ。


 だからこそ、衝撃は大きかった。


「る……な……?るな……ルナ……。あたしの……呼び名?」


 少女は噛み締めるようにその名を繰り返した。

 忘れてしまわないように。今胸に抱く思いもその名に刻むように。


 流す涙の意味がまた変わる。


 それは、愛情でも人の温もりでもなく、本当に欲しかったのは、人に呼ばれる名だと言うことに気づいてしまったから。


(あたしの名前はルナ……。あたしの名前は……ルナ……。ルナ……!)


「ぅっ……!ぅあっ!!ぅぁあああ!!」


 少女は泣き叫ぶ。胸の奥でせき止めていたものが一勢にあふれ出たのだ。黒を抱き締め返すその力は強く。強く。自分の存在を伝えるかのように。証明するかのように。


 その叫び声は、森に響き渡る。


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 -


 泣き疲れたルナが寝た頃、黒はその細い体をそっと横にして布団をかけた。


(確認しなきゃな。)


 立ち上がった黒の目が険しくなる。

 それはあって欲しくないという願いからである。そんな思いと向かい合った黒は、タンッ!と跳躍し、凄まじい速度で樹上を駆け渡る。


(どこだ……。)


 獲物を探す肉食獣が如く、ギョロギョロと動かされる黒の瞳は、樹上も地上も忙しなく見て回り、耳はどんな小さな音でも聞き漏らさないように常に澄ましていた。


(どこだ……!)


 ザッザッ!と幾分も必死になって木々を駆けていた。早く出て来てくれ、早く見つかってくれ、せめて存在の証明をしてくれ。そんな思いが常に黒の胸の中を満たしていた。


(どこなんだ……!?)


 ザッザッ!と幾十分も森を駆け回って居た。しかし見つかるのは、何か巨大な生物が付けた爪痕ばかり。

 黒はトンッ。と地面に着しては、跳躍し、タンッ!タンッ!と木々を駆け上がる。


「爺ちゃん……!婆ちゃん……!!」


 黒の声が森に響き渡る。

 馬鹿げた考えが頭の中を占領する中。黒はガサッ!と開けた地に出た。


「はぁ……はぁ……はぁ……。まじか……。」


 荒い息を肩で吐く黒は、目の前の光景を見てそのように呟いてしまう。

 五十メートル範囲の地面が焼き焦げ、中央にだけある木に体を預けて眠る、五メートル程の竜が居た。


「グルルル……。グルルル……。」


 五十メートル離れた所でも聞こえる寝息や、月明かりに照らされてギラギラ光る竜鱗、鋭い爪や牙。その迫力は、作り物の類ではないと容易に理解出来た。


「……はは。」


 しばらくの間思考が停止してしまっていた黒の口からは、ようやく。乾いた笑いが発せられる。


「……異世界へようこそっ……てか。」


 黒の抱いていた疑念は確信へと変わる。

 

 どこかも分からない鬱蒼とした森。よく分からないふわふわの植物。ルナの銀髪赤眼。魔物と呼ばれる堕ちた人間の成れの果て。それらを研究する者。そして、目の前の竜。


「現実じゃ有り得ねぇものばかりだ。」


 黒はカリカリと後頭部を搔く。


「あぁ……くそ。」


 黒はガリガリと後頭部を搔く。

 黒を襲った衝撃は十二年ぶりの悲しみ。両親をなくした時と同じ悲しみであった。


 その瞳が一瞬だけ……薄らと赤黒く染まる。


「……っざけんな。」


 ボソリと呟いた黒は振り返り拠点へ向けて歩き始めた。流石に竜相手に喧嘩を売るほど冷静さは失っていなかった。


 しかし。


「キョロロ……。」


 ガサッと目の前から飛び出してくる下位魔物。それを認識した黒は瞬時にその顔面を殴り飛ばした。


「醜い体で徘徊するのは嫌だろ……?」


 口では魔入りした者に対しての気遣いだが、その行動の元を辿るとそこには、'嫌な事が起きたからやつ当たる'と言う、癇癪かんしゃくを起こした子供と同じものがあった。


 破裂した魔物の頭。その体が木に打ち付けられては、ずるりと地面に崩れ落ちた。


(……イラつく。なんでこうなった?)


 ザッサッと拠点へ向けて歩く黒は、事実に気づく前までの自分を嫌い、チッと舌打ち一つ。


「何が生き残るだの、帰るだの……。てめぇに帰る場所はもう……。」


 そこまで口にした黒はギリッ!と歯を軋ませる。


「キョロッ!!」


 ガサッ!と草むらから黒へ向けて飛び出した下位魔物。ギンッ!と見開く黒の黒い瞳が下位魔物を捉えては、その右手が下位魔物の顔を掴む。


「キョロ!?ギョロッ!!」


 じたばたと暴れる下位魔物が黒の腕を掴み、凄まじい握力で握り潰そうとするも、それは黒を逆上させるだけであった。


「うぜぇ!!」


 ドゴォ!と木に打ち付けられる下位魔物。ずるっと崩れ落ちる前に、黒はその顔を蹴り潰した。


 黒は木の幹についた足跡など見もせずに、ズキズキと痛む右腕を摩る。手を握っては開いてを繰り返し、グッと握ること四回目。


「チッ。」


 舌打ちをして黒はその場を後にした。


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 -


 黒を前にして逃げ出した下位魔物が、休まず駆け続ける事半日。森の中にひっそりと建てられた家に辿り着いた。


「キョロォ……。キョロォ?」


 ドアノブを引き、ズカズカと中へ入って行く下位魔物は、迷いのない足取りで、玄関から一番遠い部屋に入った。


「〜〜♪」


 カチャカチャと、鼻歌を歌いながら作業するその者。四角いフレームのメガネをかけた身長百八十程の白衣姿の男性は、背後より迫る下位魔物に気付いていない。


 下位魔物はその腐ったような細い腕を振り上げると。


「キョロッ!!」


 鳴いた。


「おっと……?」


 ようやく下位魔物の存在に気付いた白衣の男性は振り返り、その醜い姿を目に映し、メガネの奥の黄色い瞳が愛しい者を見るかのように優しく歪む。


「……やぁ。もう帰ってきたのかい?」


 優しそうな声を発する白衣の男性は、手を挙げて「キョロッ!」と鳴いた下位魔物の頭を撫でる。


「じゃ、こっちに来て。」


 下位魔物の手を握った男性は、歩調を合わせ、ゆっくりと先導し、古びた木の椅子に座らせる。


「大丈夫。痛くないからね?」


 男性は下位魔物の頭を開き、組み込まれていたゴツゴツとした石……'記憶石'にグチッとコードを繋げた。


「キョロ!?」


「大丈夫。落ち着いて?……ね?」


 チリンッと鳴る鈴。

 暴れかけた魔物は直ぐに沈静化し、大人しく椅子に座る。


「キョロォ……。」


「さぁ。君が見たものを僕に見せたまえ。」


 赤黒い血が付着した真っ赤な壁に下位魔物の見た光景が映し出される。


 そこには、四体の下位魔物を倒した圧倒的な力を見せる黒と、その黒の背後にて口をあんぐりと開けて驚いているルナの姿が映っていた。


「っっ!!」


 目を見開いた男性はしかし、直ぐにその顔が嗜虐的しぎゃくてきに歪む。


「……へぇ。'また'、居場所を見つけちゃったか。」


 男性は記憶石に繋いだコードを外し、少し震え出した下位魔物の頭を閉じては、優しく撫でその手を握る。


「案内してくれるかい?……最後の仕上げに行かなくてはね。」


「キョロロッ!」


 白衣を着た男性と下位魔物は手を繋いでは家を出て、鬱蒼とした森の中へと入って行った。



---おまけ


おまけ



「ふふ。あと少し。あと少しで'君'は遥か高みの存在となる。この悦び……君は分かってくれるよね?」

「キョロッ!!」

「ふふ。いい子だね。家出するような悪い子とは違う。君達は素直で従順で……何より美しい。」

「キョロロォ……。」

「照れることはないさ……!その可愛らしい半面は、見つめる度に僕を虜にする。」

「キョロッ!キョロロッ!!」

「っっ!!そうかい。心配してくれてありがとうね。でも、僕は大丈夫だよ。なんせ、独りは慣れてる。」

「キョロォ?」

「……。つまらない話じゃなくてさ、楽しい話でもしようか?」

「キョロ!」

「最近!新鮮な魔獣の脳みそが手に入ってね!これが研究の一歩に役立ってくれるといいんだけど。」

「キョロ……。」

「え?楽しくないって?ふふ。君はやっぱり素直で可愛らしい。」

「キョロ?」

「ふふ。分からなくていいんだよ。理解されないのも……慣れてるからね。」

「キョロ……。」

「気にしないで。君は、僕の言うことを聞いてればいいんだから……ね?」

「キョロ!」

「ふふ。ふふふ……ぁははは……!!」


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