徳の中国・得の(客家)台湾

@MasatoHiraguri

第1話 はじめに

 V.1.20


 1.2011年3月、私が初めて台湾(高雄市)に来た当時は、本当にのんびりした好い国でした。


 何が好いと言って、政治家も警察官ものんびりしているので、街行く人たちものんびり・ゆったりしている。当時の台湾総統は中国派ですから、台湾は中国の一部という感覚で、外交なんて全くやる必要がない。


 私はこう思いました「やたら外交とかいって、世界中の国々に要りもしない大使館を作り、超高給の外交官を置き、彼らの顔を立てるため海外に金をばら撒く日本と違い、数カ国くらいしか国交のない台湾は、その点では、ものすごいコストの節約をしている。だから、税金が安い。そして、日本のように北朝鮮だ韓国だ中国だ、と周辺国との係争や脅威を政治家やマスコミが煽り立てないので、国民がのんびりしていられるのではないか。」と。


 台湾人と結婚してこちらにすむある日本人の話でも、日本では健康保険や年金をはじめ様々な名目で税金を取られ、個人で商売をするにも煩雑な手続きや審査が要る。個人の収入の半分以上が様々な行政費用(税金)に取られるが、台湾では5分の一以下ではないか」という話でした。まあ、(原住民に配慮してか)住民税がないという事実に象徴されるように、消費税もなし、オートバイ(128CC)の税金は300円、自動車運転免許の試験は実技だけ、一回取得すると更新不要で一生使える等々、日本とは全く違い、国民に無駄な時間と金を使わせない。


 高雄市の場合、税金が安い(しかも、日本のように貧乏人からでもバンバン取り立てたりしない)、人々を不安にさせない(国民を不安にさせるような政策や発言を政治家がしない、日本の強請・タカリ体質の暴力団的警察と大違いで、ごく普通の・当たり前の警察)ので、台湾第三の大都市にもかかわらず、この台湾最大の港湾都市は、活気にあふれながらも安全で快適な街(大都会)で、今から考えれば、あれが「台湾が中国の一部」という時代だったのでしょう。


 台湾で作れないものは、お隣の中国からバカみたいに安い金額で手に入る。生鮮食料品にしても日用品に関しても、安くて高品質。中国が無理強いしなくても、一般大衆が中国製を求めるのは当然です。当時の台湾は、まさに「苛政は虎よりも猛し」の逆で、善政が敷かれている国という感じでした。


 あのまま行けば、台湾はアメリカ・オーストラリア・英仏といった「西洋国家」が要らなくなっていたでしょう。


 2. 2017年から3年間台湾を離れ、ひょんなことから2020年の3月から、再び今度は屏東(ピントン)という町の近く、龍泉という小さな村に住み始めました。



 このあたり一帯は「客家(ハッカ)カントリー」とでも言うほど客家人が多く、住民の7割が客家人という町もあります。高雄から屏東へ行く台湾鉄道のつり革には「ようこそ客家カントリーへ」なんてラベルが張ってある。警察署には「客家語で話そう」というシールが壁に貼ってある。2020年1月の選挙で新しい総統になったサイという女性は客家です。



 客家とは「台湾のユダヤ人」であり、原住民・びん南人・客家人で構成される台湾を支配する人たちです。超金持ち集団です。


 日本・韓国・台湾を番犬にして中国に吼えさせ噛みつかせ、自分たち「西洋人」が、再び中国を支配しようと画策するアメリカ(アメリカという国も西洋の番犬の一つ)にとって、その一角である台湾が中国と仲良しになられては多いに困る。

 台湾こそ「アジアのイスラエル」「東洋のウクライナ」といった「時限爆弾」として利用するつもりなのですから。


 さて、客家が台湾の実質的な支配者としてアメリカの承認を得(サイ総統就任)て以降、「私、平栗雅人の感じる台湾」は、どんどん悪くなっている。

 中国は監視国家と吠え立てながら、実質それ以上の監視国家を目指し、人々への情報統制・言論封殺を強めながら、それをごまかすためにいかにもユダヤ的なカンフル剤をバンバンぶち込んでいる。中国人が「蛸が自分の足を食うようなもの」と鼻で笑う「5倍券」「振興券」なんてのをばら撒く。満足に使いこなせない・乗りこなせない(賞味期限切れの)ミサイルや戦闘機を、気前よくアメリカから買いまくっている。中南米のベリーズだかの国の元首の就任式に「友好関係を世界に示すため」わざわざ専用機を飛ばして「副総統様(客家)」を派遣し、おまけに帰りはアメリカへ寄り、政府要人と会うなんてことをやって、わざわざ中国を刺激する。この坊やの帰朝報告は、「アメリカの○○さんは、とても感じのいい人だった」の一言でした。数千万円もかけて大名旅行したのに。これらのツケは、来年からの税金ラッシュという形で跳ね返ってくるにちがいありません。


 私たち日本人は日清・日露・日中・太平洋戦争と、全くやる必要のない戦争をやるように仕向けられ、数百万人もの健康で優秀な日本男子が戦場で死にました。もう戦争はこりごりなのです。

 日本から出て行け、と言われたら死ぬまで戦いますが、日本にそのまま住んで新しい支配者(ロシアか中国)に従えというのなら、そうします。実際、1945年以降、日本はアメリカ様(の手下である在日韓国人と客家という三国人)の支配下にあるようなものなのですから、それがロシアか中国に変わるというだけの話なのです。

 ユダヤ人や客家人にはわからないでしょうが、日本人には「兎追いしかの山、小鮒釣りしかの川」、中国人には「国破れて山河あり」という「ふるさと感覚」があります。死ねば、魂の還る場所があるのです。


 ウクライナでも「避難民」はユダヤ人ばかりであり、本当のウクライナ人は国を捨てない。アゾフ大隊というのは、ユダヤ人に金で雇われた外人部隊です。かの国の場合、大切なことは本当のウクライナ人たちが、彼らの支配者としてユダヤ人とロシア人どちらを選ぶか、であり、私たち日本人や台湾人という部外者が、ガタガタ口を出すべきでことではない。中国やインドという大人が中立を保っているのを見れば、日本や台湾というのはガキなんだな、と思います。


 では、なんでお前(平栗雅人)は台湾のことに口を出すのか、と言われれば、それは日本と台湾のためです。今の台湾がかつての大日本帝国のように(俺たちは強いんだ、と)尊大になり、日中戦争ならぬ台中戦争でも引き起こされたら、日本どころかアジア全体が迷惑する。早い話、せっかく安くて安全という理由で台湾に私が住む理由がなくなってしまう。


「台湾が中国の一部」なんて話は日本人である私たちには関係ない。しかし、今の台湾人(客家)は、自分たちの先輩というか親である中国の偉大な古典思想を学ぶべきです。台湾人は中国人の言うことを聞け、というのではなく、中国の優れた古典を範とすべきです。

 彼ら中国の政治のやり方(徳の政治)を学ぶことで、大衆を不安にし、税金を上げ、最後は戦争で国民を殺すという結末を回避できる。

 いい加減、ハーバードやMIT、オックスフォードだのケンブリッジなどという西洋の幻想から目を覚ますべきでしょう、日本も台湾も。


 「嘘とカネと暴力の政治」の代表であるアメリカは、もはや自国民を騙してベトナムやアフガンでの戦争をやったようなことはできない。だから、日本や台湾を焚きつけて、石油や兵器・弾薬・食料の消費を増やそうとしているに過ぎない。彼らにとって、民主主義だの人権だのは、商売用の言葉でしかない。600万人いたアメリカン・インディアン(ネイティブ・アメリカン)を、一時期6万人まで虐殺しまくったアメリカ(政府)が「チベットの人権問題」なんてよく言えるものです。

 台湾の客家がアメリカに騙されて、戦争のお先棒を担いでいるとは思えない。しかし、中国の古典に言うように「目先の利益に惑わされて」台湾を支配する客家が国家の大計を誤ったら、かつて日本がアジアを混乱に巻き込んだ過ちを繰り返すことになる。


 現在、台湾国営ネット新聞「フォーカス台湾」では「対中国戦争を想定して、台湾の実際の街で市街戦の訓練を行った」なんて、戦争機運を盛り上げるニュースを流していますが、中国は徳のある大人の国です。いくら台湾がアメリカを始めとする「西洋国家群」とつるんで中国を挑発しても、彼らは自分たちの同胞である台湾原住民や台湾の中国系住民を殺したりはしません。


 まあ、いくらここで日本語で言っても台湾人には伝わらないのだからしょうがない。むしろ、日本人が「台湾と中国の関係」を他山の石として、(アメリカの手先となって)中国やロシアと無用の争いをしないようにしてほしい。


 日本を支配する在日韓国人にしてみれば、日本が放射能で汚染されたら台湾やアメリカへ「避難民」として移住すればいい。台湾の客家にしても台湾が自分たちのものでなくなれば、日本かアメリカかシンガポールがあるでしょう。80年前の太平洋戦争中、台湾客家の若者は中国大陸の奥地へ逃げて隠れていたといいますから、今、多くの台湾客家の若者はウクライナのユダヤ人のように、世界中へ「避難民」として逃げ出す準備をされているのかもしれません。


 しかし、台湾原住民は、たとえ彗星が落ちてぐちゃぐちゃになっても台湾に住み続ける。そして、日本人にとっても死に場所は日本だけなのです。


 2022年5月 2日

 平栗雅人

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る