第14話 隠しゲーム
俺達はそれぞれの端末で6つ目のポストの裏にあるQRコードを読み込む。
【Development Game】
【特別なゲームの世界へようこそ。
このゲームに参加するかしないかは貴方次第です。
場合により、危険なこともあります。
このゲームによって起こる事に、異議申し立てをしない方のみご参加ください。】
【参加する・参加しない】
俺:「危険なんだって。どうする?」
アユタ:「危険って言ったって、ただのゲームだろ?」
佑:「リスクマネジメントとかの類でしょ。一応注意しましたよ、みたいな。」
俺:「そだな。これがやりたくて来たわけだし。じゃあ、行くぜ!」
3人は“参加する”を選択する。
ポストのある場所だろうか?、ここから次のポイントまでの地図が示される。
そして注意事項が示される。
【このゲームの獲得コインは、今までのゲームの総合コインに加算され、MVPの対象になります。
この特別なゲームをクリアしてもゲームオーバーとなっても、また元のゲームに戻ることができます。
このゲームの制限時間は2時間です。
制限時間内にクリアできないとゲームオーバーです。
クリアタイムもコイン加算の対象ですが、このゲームにかかる“時間”は元のゲームに加算されません。
特別なゲームで獲得したコインのみ、ゲームに加算される以外にも、現実世界で使用できるポイントカードのポイントとして進呈します。
ゲームクリアで最大100,000コイン獲得できます。
1コイン1ポイントの換算です。
但し、ポイントの進呈はゲームをクリアした方のみです。ゲームオーバーの方は進呈されません。
まずは目的地へ向かってください。
これまでのゲーム同様、道中にもコイン獲得のチャンスがあります。】
俺:「“現実世界のポイント”って、賞金付きってこと⁉︎すげぇ!」
佑:「ヤバい!最大獲得10万円分?」
アユタ:「本当に⁉︎上がるなー!」
【スタート】
俺達はスタートボタンを押す。
今までのとは別のタイムアタックの時計が動き出す。
2:00:00からカウントダウンでタイムが動く。
俺達は目的のポイントまで、看板を見落とさないように、端末をかざしながら足早に進む。
だが、それらしき看板は無い。
しばらくして端末を上に向けてぐるっとかざした時、木にとまってるセミが映ると反応があった。
俺はセミをポチッと押してみた。
『アブラゼミ : 100コイン獲得』
俺:「ねえ!看板じゃなくて、セミでコイン獲得だ!」
アユタ:「何?生き物か?本物でか?」
佑:「それじゃあ生き物探してかないと!」
2人共急いで同じセミを獲得する。
佑・アユタ:「やった!ゲット!」
そして俺達は辺りを見回す。
今まで以上に真剣だ。
アゲハ蝶もいる。
『キアゲハ : 200コイン獲得』
クモを見つけた。端末に取り込む。
『アシナガグモ : 50コイン獲得』
俺:「クモはちょっと少ないな。」
佑:「そこら中クモだらけだからね。1種類に1回しか獲得できないみたいだけど。」
アユタ:「キアゲハだと200コインだし、珍しいものほど高いってことかな。」
佑:「でもさ、これに夢中になっちゃったら、制限時間内にクリアできるか分からないよ。」
俺:「でもさ、かなりこれ楽しいよ。
あ、醤油バッタ発見!」
佑:「醤油バッタって何?」
俺:「知らない?コレ」
俺はバッタを捕まえて佑に見せる。
佑:「へー、コレ醤油バッタって言うんだ。」
アユタ:「正式名称じゃないよ。あだ名か?方言か?」
俺:「分かんない。正式名称は“ショウリョウバッタ”だって。300コイン!」
俺達は早く行かなきゃという気持ちもあるが、虫を見つけては立ち止まり、ゲットしてから進むを繰り返して、思ったよりハマって時間がかかった。
お金が稼げると思うと、真剣だ。
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