第10話 オリエンテーリング中級コース①スタート

 俺達はスタートの方へ行き、中級コースのQRコードを読み込む。


 コースの選択をし、それぞれ難易度も選択する。スタートボタンを押したらタイムトライアルの時計が動きだす。


 俺達は1個目のポストへ向かう。

 中級は距離が長いので、ポストの数も増えるけど、それぞれの距離も若干長い。


 1個目のポストへの到達まで5分ほどかかった。

 最初は初級と同じコースを辿るので、途中にある、初級の時にゲット済みの宝箱を試しにかざすと、ちゃんとまた100コインゲットできた。


 中級ポスト1個目、自分の難易度のQRコードを読み込む。


 出てきた敵キャラは『蚊』だ。

 蚊だけど、女の子も大丈夫なくらいのイラストだ。

 中級は昆虫シリーズなのだろう。もうキャラに関しては、何も思わなくなった。


 俺と佑の問題。

『プレイヤーの攻撃

 問題:710年、平城京が日本に作られたが、平城京の前の都は何?』


『①藤原京 ②長岡京 ③平安京 ④東京』

 

 俺:「なんか、めっちゃ真面目な中学の歴史問題だな。」

 佑:「うん。正直、覚えてない。大聖分かる?」

 俺:「確か、“藤城長安フジシロチョウアン”の順番で覚えてたから、①だよ。」


佑:「正解!①だ。

 100コインとアイテムは“マスク”だ。」

俺:「オレは100コインと“雨ガッパ”。アユタはどう?」


 アユタの問題、

『プレイヤーの攻撃

 問題:鎌倉時代、将軍が戦いで活躍した御家人に領地を与えたこと、御家人がそのお返しに戦うことを誓うことをそれぞれ何と言う?』


『①恩義と奉仕 ②御礼と奉行 ③御恩と奉公 ④アメとムチ』


アユタ:「だって、懐かしいな。③だ。

 …よし、正解!

 100コインとアイテムは“殺虫剤”。」


 難なくクリアして次へ向かう。

 途中に宝箱が2個あった。それぞれ100コインずつ。ポスト以外の物も増えているようだ。


 2個目のポストに到着。


俺と佑の問題、

『プレイヤーの攻撃

 問題:日本では“四季”という総称で有名なバロック時代のクラシック音楽の作曲家は?』


『①ベートーヴェン ②ヴィヴァルディ ③モーツァルト ④滝廉太郎』


 俺:「オレは滝廉太郎の歌は好きだなぁ。小学校の教科書に載っててよく歌った。」

 佑:「うん、よく歌った。でも、答えは②だよね。」

 俺:「モーツァルトじゃないの?」

 佑:「時代が違うし、クラシックは任せて。」


 俺:「おー、正解!②だ。

 100コインとアイテムは“水龍すいりゅうつえ”。」

 佑:「オレも同じだ。

 アユタは?」


 アユタの問題、

『プレイヤーの攻撃

 問題:音楽の記号、♭♭(ダブルフラット)の意味は?』


『①なめらかに ②全音高く ③全音低く ④超真っ平』


 アユタ:「オレ、音楽は苦手なんだよなー。佑、お願い、教えて!」

 佑:「ああ、ダブルフラットは全音低くだから、③だよ。」

 アユタ:「ありがと。正解!

 100コインとアイテムは“ソード”。」


 俺:「なんかさ、やっとそれっぽいアイテムだな。」

 佑:「うん、使うとこ無いけど。」

 アユタ:「問題はちょっと遊びが少ない。なんか、学校のテストみたい。」

 俺:「難易度①なら、初級みたいな問題だったのかもね。」


 今度は3つ目のポストへ向かう。


 3つ目までの間に亀の絵が草むらに隠れてる。

 端末をかざすと俺は“玉手箱”、佑が“ウサギ”でアユタは“コーラ”をゲットだ。


俺:「玉手箱とウサギは童話で亀と関係あるのは分かるけど、何でコーラなんだ?

 また水分補給かな?」

佑:「亀の甲羅とかけてるんじゃない?」

アユタ:「ダジャレかよ。でも、レアアイテムかも。」

佑:「いいねぇ。“飲む”ってしちゃえ!」

アユタ:「ヤダよ!」


 それからまた進んでもう一つ、また宝箱を見つけ、それぞれまた100コインゲットした。

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