第39話新なヒーロー登場……にはならなかった
【新なヒーロー登場……にはならなかった】
大きな穴の向こうに抜けると同じような風景、
「さっきの階層と似てますね」
「ああ、ここも同じように、この岩場のどこかヒヒイロカネ鉱石があるんだろうな」
「はい」
3人でゆっくり歩きながら、俺は同じように探索モード全開
ミスリルに比べるとかなり少ないのだろう、ここからは全然反応しない、30分ほどあたりを探していると1カ所、銀色のポイントが見えた、
先ほどと同じように、ゆうにお願いして、掘っていくと50センチくらいのヒヒイロカネが取れた。
これをリュックに入れると、すっごく重い、もうこれ以上リュックに入れたら担いで歩けないくらい重い、強化バフを掛けて歩く。
無事目的は達成されたので、34階層にどんなモンスターがいるか見てから帰ろうと言う事で、ゆっくり歩いていると、青いポイントと赤いポイントが固まっていた。
「さゆりさん、この先に冒険者がモンスターと戦ってます」
「見つからないように、ゆっくり近づいて、様子を見るか」
「はい」
3人で近づいて岩場から覗いて見ると、なんと全員 下着みたいなボンテージスタイルのエロいお姉さま達がモンスターと戦っている。
1人が倒れている、血は出ていないようだ。
プリーストが手当をしているが回復する気配が見えない。
さゆりさんは眉間にしわを寄せながら。
「難しそうだな」
かなり危険なんだろう、一番前のお姉さんが鞭で一番でかいワイルドニューゴートと戦ってる さっきのボスクラスよりデカイ。
鞭?初めて見る武器。
一番でかいワイルドニューゴートは傷は負っているが、致命傷には至らず、アーチャーとウィザードは他のワイルドニューゴートを攻撃しているが、こちらも致命傷には至らず戦いが続いている。
「あの、あのお姉さんたちの恰好って間違ってここに来たとか」
「ああ」
「あっ、あの人達、女王様です」
「「なるほど」」ゆうの発言に俺とさゆりさんが納得
「34階層でそれだけ強いモンスターが出現しているというのか?」
「そうですよね、上級レベル並みかもしれないですね」
「ああ」
「まずいですね」
「行くか」
「はい」やった! 新しいヒーロー登場そして新な伝説がここから始まる。
俺は、リュックを降ろし、服をごそごそ、お腹の中からマスクを取り出しそれを被ると
「かっくん、それ、何?」
「フフフ、行ってきまーす」
この前のように色々言われて ダメだしをされるかもしれないから何か言われる前にさっさと行ってモンスターをやっつけるんだ。
思いっきり俊足で、鞭を持ったお姉さんの横に立って
「俺が来たからもう大丈夫です」
鞭を持ったお姉さんが仲間に向かって
「ミキ―!」と叫ぶと
「はい」 アーチャーが弓を俺に向かって射る
「おい、俺は味方だ、助けに来たんだ」
もう何を言ってもダメ
俺に向かって矢の連射、やばい、そう思って逃げようとしたら、イタッ、まさかこんな展開になるなんて思っても見なかったから、油断したけど、いくら油断したとしても当たるわけないと思ったけど、さすが5大パーティー、しっかり俺のケツに……それはないだろう、って思いながら、俊足でさゆりさんとゆうのところに戻ったが、まずい左足がしびれてきた。
「高谷!お前は」
俺の尻を見ながら、さゆりさんが怒ってる。
「がまんしろ」そう言って 矢を引っこ抜いた
「イッテ~」
「毒矢だな、まったく」
さゆりさんがヒールを掛けながら
「そんなマスクをしてたら、勘違いされて当然だぞ」
「はあ?」
「ほんと かっくん 何やってるの!」
「こんな所でそんな恰好で現れたら、
誰が見ても頭がハムスターの人型モンスターだろ!」
「えっ?」
「え、じゃないまったく」
「もう」
「ましてやこんな危機状況なんだからなおさらだ」
「ほんと、何考えてるの!?」
「すみません」2人にしかられちゃった。
「どうせ、この前みたいに新しいヒーロー登場とか変な事、考えたんでしょ!?」
ゆう・・・・・・すみません。
「・・・・・・」
「やっぱり、ほら行くわよ」
そう言っていつのもコンビニ袋
まつ毛とネコ耳はなかったけど
「はい・・・」
ゆうから渡されたコンビニ袋を素直に被り
「はい・・・ 行ってきます」
バフ2重掛け俊足でさっきのお姉さんの隣に
「変態マン♡」
鞭のお姉さんは今度はやさしい声に急変。
(さゆりさんとゆうの言う通りなのか・・・)
俺はさらにバフを掛ける。
鞭を交わして通り過ぎたワイルドニューゴートが向き直って、また突進してくる。
そのワイルドニューゴートに向かって走り出し、さっきと同じく直前で下に潜り込み、さっきよりも強く電撃を流し込みながら、思いっきりお腹を裂く、勢いのあるまま、前になだれ込むようにして崩れた、鉈で思いっきり頭をかち割り終了。
ゴートはウルフと違って前足の爪に気を付ける必要がないから下に潜り込め、腹を引き裂ける事ができる。
その間に、さゆりさんが 怪我人に超回復治療を掛けると異様に凹んだお腹のあたりが元の形に戻っていく。
内臓まで行ってたんだろう、
さゆりさんの超回復で内臓も元に戻ったけれど、ショックと今までの痛みで起き上がるまでには回復していないようだが、傷は治っているので、後は任せられる。
「後は大丈夫だな?」
「はい」
相手のプリーストにそう言って、俺達に向かって突進してくるワイルドニューゴートに向かって走り出す。
モンスターの前に出るとそのまま居合のように刀を斜め斜め下から上に 一瞬で真っ二つに。
気づくと、ゆうが 氷の矢をさっきよりあきらかに多い数を 四方八方からモンスター向けて放つと 、ゴートは逃げようもなく 氷の串刺しに。
討伐完了。
お俺は新たなヒーロー計画がつぶれてしまい、がっかりしながらさゆりさん達の後を追う、そこにさっきのお姉さんが
大きな声で「変態マン!こっちを向いて!」
そんな風に言われたのは初めてなので、思わず振り向くと「会いたかったの、ねえ、連絡先教えて!」
いや、それはまずいだろ、あわてて俊足でさゆりさんとゆうの処に逃げ帰った。
「ねえ、何言われたの?」
「うん、連絡先教えてって」
「ふ~ん」ゆうの態度がちょっと変
「あわてて逃げてきた」
「そっか」ニッコリ
なんでそこで笑うんだ?
「まあ、素性がばれるからな」
「はい」
それから2人にがっつり叱られた
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