第10話 新キャラ登場‼︎
「俺もそろそろ行くか。」
「おはよう照。」
玄関を開けるとそこには俺の幼馴染の嶋村優美がいた。
今茜と会ったはずなんだが、なんかこの2人仲悪いからどうせ無視しあったんだろう。
「おう、おはよう優美。」
「急で悪いんだけど、今日から付き合ってる先輩と登校するから一緒に登校できなくなっちゃった。」
「そっか〜。ついに優美にも春が来たのか。おめでとう。」
「他にあんたはなんか思わないの?た、例えばこ、こ、これからも一緒に登校したいとか。」
正直な話をすると、一緒に登校したい。
だって唯一の友達だしね。
でも…………
「その先輩とやらに悪いし、俺のことは気にしないでいってきな。」
「もういい、知らない‼︎」
そう言って優美はどこかにいってしまった。
それを影で見ていた茜は…………
「ラッキー。クソビッチは自滅してくれたか。馬鹿の極みね。お兄ちゃんはそんなこと気にしない。あいつは焦りすぎたみたいね。
…………って、えっっっっっ。う、嘘でしょ。お兄ちゃんが……。」
……天を見上げた姿勢で全く動かないまま声を出さずに涙を流している照の姿があったのだ。
「あっ動いた。」
そう思った瞬間に玄関先の植木鉢が飛んでいき、ガシャンと大きな音を立てて割れた。
「あらあら大丈夫かしら?」
「は、春香さん?」
「はぁ〜い。照くんの隣のマンションに住んでるピッチピチの春香ちゃんですよ。」
「ピッチピチってもう二十歳じゃないですか。それでどうしたんですか。」
「それはこっちのセリフだよ。植木鉢なんか蹴ってどうしたの。おねーさんが相談に乗ってあげよう。」
「なんかムカつく言い方ですけど、ありがとうございます」
「いえいえ。で、さっさとゲロっちゃいな照くん‼︎」
「実はですね……俺は毎朝幼馴染と一緒に登校してるんですけど、そいつが先輩付き合い始めたらしくて今日からは別々って言われたんですよ。」
「なるほど。つまり君は彼女のことが好きだったんだね?」
「違う‼︎」
「うわっびっくりしたぁ〜。急に大きな声出さないでよ。」
「すいません。でも違うんです。俺は優美のことを好きなわけじゃないんです。」
「えっと……じゃあ何にそんなに怒ってるの?」
「実は俺、昔1回その幼馴染に告白されて振ってるんです。なのにあいつはじゃあまだ幼馴染のままだねって言って昨日まで一緒に登校してたんですよ。」
「それで彼氏ができたから別々って言われたと。で、そのあとは?」
「そりゃ元好きな人より彼氏を優先するのは当然だと思います。でも、一度振った相手に嫉妬している俺はどうなんですか?」
「最低だと思うよ。だってそれは彼女にはしたくはないけど他の人とは付き合って欲しくもないってことでしょ?」
「っっっ……。覚悟してましたけど、他人から言われるのはツラいですね。」
「なるほどねぇ〜。つまり君はあまりにも自分勝手な照くん自身に怒っていると。思ったんだけどさぁ〜。君、その子のこと好きでしょ。」
「だから違いますって。確かに可愛いとは思いますけど、あいつとは幼馴染なんでそういう感情はいだきませんよ。」
「ところで君好きな子いる?」
「一応居ますけど。」
血繋がってるけどな。
「すべての謎は解けた‼︎」
《あとがき》
次回、名探偵春香によって謎は解決される、のか⁇
お楽しみに‼︎
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます