第9話 朝飯

 俺は全面戦争で茜を落とすと決意を決め、キッチンで俺たちの分の朝飯を作り終えた時ちょうど茜が降りてきた。


 ちなみに俺ん家は2階建てで1階はリビングと風呂とキッチンとトイレで、2階は俺と茜と両親の部屋とトイレがある。

 結構、というかかなり広い家だ。


 さて、茜も降りてきたことだし朝飯たべるか。

 でも………………



「茜は俺なんかと一緒にご飯食べていいのか⁇」


「何またその質問?あんたは私と食べたくないわけ?」


「いや、茜がいいならそれでいい。」


「「いただきます。」」



 そう茜はちゃんと挨拶のできるえらい子なのだ。

 朝もちゃんと言いに戻ってきたし。



「茜は学校で何か困ってることない?」


「それ聞いてどうするの?」


「助けになってあげられればと思いまして。」


「あんたの助けなんていらないわよ。」


「ふぅん。じゃあ中間テストも大丈夫なんだね?」


「ぐっっ。だ、大丈夫に決まってるでしょ。私を誰だと思っているのよ。」

 

「俺の可愛い妹だよ。」


「か、可愛いなんて妹に言わないわよ普通。」


「だって可愛いものは可愛いんだもん。それとも何か不都合が?」


「べ、別に何もないわよ。」


「で、話戻すけどテストは本当に大丈夫なのか?」



 そう。もう少しで中間テストが始まるのである。

 しかも茜の場合は入学してから初めての定期テストなので、いきなりの赤点は回避したいところだ。



「ちょ、ちょっと。ほんのちょびっとだけヤバいです。」


「おーけー。激ヤバってことだな。こんなこともあろうかと予想問題作っといたんだ。」


「作ってるとこ見た事ないけど、いつ作ってたの?」


「黙秘権を行使します。」


「あんたねぇ。ちゃんと寝なさいよね。」


「わかってるよ。でも茜のためと思うと、こうなんていうか力が湧き上がってくるんだ。」


「うわぁ新種の変態だ。でもあの……あ、あ、あ……ふぅ。アリガトウ。」


「変態じゃないよ。あとそんな棒読みで言われてもなぁ〜。あと俺が寝てないのなんで知ってるの?」


「ソ、ソレハトイレニオキタトキニタマ…………。」



 嘘である。

 最近、茜が寝顔を見に行こうとしても照の部屋から明かりが漏れ出ていることが多いのだ。



「あっそ。ならいいけど。」


「そそそ、それよりも早く学校行かないと遅刻しちゃうよ。」


「そうだな一緒に行くか。」


「誰も一緒に行くなんて言ってないけど。」


「そうか……気を付けてな。俺は洗い物したらすぐ行くから。いってらっしゃい。」


「いってきます。」



 そうして茜は家を出た。

 こうして見るとただの仲のいい兄妹に見えるが、お互いの心臓はバクバクである。



「なんであいつ俺が寝てないこと知ってんの‼︎トイレ行った時っていうのは嘘だし‼︎絶対なんか隠してるよな‼︎」



 いや、茜を疑うのは良くない。

 ふぅ……落ち着いてきた。



「さてと、洗い物もしたし俺も学校行くか。」






《あとがき》


 次話新キャラ出ます‼︎

 どうも“妹が欲しい不眠症”です。

 読んでいただきありがとうございます。

 やっと伏線回収できるぞー。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る