占い

ヤッキムン

第1話

小学4年生の時に、郡山市から松山市の小学校に転校した。この小学校は月組、雪組、花組の3クラスあって、自分は雪組になった。転校初日に、教室の前に立って、みんなにあいさつしていたら、月組と花組の生徒も、廊下から、どんな転校生が来たのかと、雪組の教室をのぞいていた。

帰宅して、お母さんといっしょに松山の街を歩いて散策した。小学校の付近を歩いていたら、近くに自分と同学年くらいの女子2人が、自分のことを見て、2人で顔を見合わせて笑ってたから、自分のこと知ってるのかな?あっ、もしかしたら同じ雪組の女子かなあって思って、お母さんに、「むこうはわかるのに、こっちはあの女子のこと、わからないね」って言ったら、「そうだね~」て言ってた。

次の日、学校に行ったら、昨日の女子2人が同じ雪組にいたから、おたがい顔見て笑ってしまった。それから仲良くなった。

渡部さんと小玉さんで、特に渡部さんが教室でも自分に何かと話しかけてくる。松山市は、小説坊っちゃんの舞台だから、転校生には、みんな優しく感じる。

渡部さんと、学校でも、めっちゃ仲良しになってきて、学校の行事とかでも、いつも2人いっしょに参加する。ある日、ひとりの男子が自分に近付いてきて、その男子から、「君が転校して来たから、渡部さんといっしょにいられなくなった...」っていうような雰囲気を感じた。どうやら、小学3年生の頃、その男子と渡部さんはめっちゃ仲良しだったみたいだ。その男子、寅岡くんは自分よりも、はるかにしっかりした感じの男子で、自分はいつもふわふわした感じなのに、寅岡くんは、地に足をしっかり踏みしめてて、ぜったい実家の商売を継ぐ跡取り息子の貫禄を持ってた。寅岡くんに「自分は4年生で転校して来て、その前の事は知らないし...」って思ったら、寅岡くんは「そりゃそうだ...」って感じで堂々と離れて行った。渡部さんとは、ぜったいお似合いだ!将来、結婚するんじゃないか...って自分は思った。

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