デザイナーメモ 泉川家と立憲政友党

泉川家と立憲政友党


 当初は神奈川県横須賀を地元にした銀髪の首相の所をベースに考えていたが、話の展開から放棄し一から家を作り直す。

 地盤は北関東のどこかで、大蔵族議員という出から公家集団と呼ばれる派閥を率いている。

 とはいえ、保守本流としてのプライドもあり、過去何度も総理総裁を出しているから永田町および霞が関における影響力は強い。

 敗戦により満州国および朝鮮半島からの邦人引き上げに伴う官僚を吸収した事から大陸に対してコネが有り、満州分割占領から発生した満州戦争および国共内戦については介入を主張する。

 満州戦争は米国の物量と再編された警察予備隊の派兵によって西側の勝利に終わったが、その過程で発生した国共内戦は共産党の勝利に終わり、国民党は満州国に逃亡する事で終結する。

 国内政策においては所得倍増政策を中心とした経済政策を政策の柱に据え、南樺太に建国された北日本民主主義人民共和国との対峙においては融和姿勢に近い政策を取る。

 日米安全保障条約の成立に賛成し、アジアにおける西側の盾としてベトナム戦争に介入。

 それに伴う安保闘争の激化に伴う左派過激派テロ組織と首都警との死闘も60年後半を迎えると下火に向かい、70年の文豪の自殺に端を発した首都警のクーデター未遂を最後に国内については冷戦構造とそれに伴う経済的繁栄によって国内が落ち着いてくる。

 国内与党である立憲政友党内部では、国土改造計画による地方への公共事業へのバラマキと、対北日本対策に伴う軍拡路線の対立があったが公共事業派が勝利する事になる。

 80年台後半からのバブルに伴って国力差は北日本を突き放すようになり、ベルリンの壁崩壊に伴う東側崩壊時に北日本はソ連崩壊のドサクサに紛れて政変が起きて統一に成功する。

 なお、瑠奈の出生のきっかけとなった東側とはこの北日本人民共和国を指す。

 この際に北日本は北樺太を併合した上で統一に参加した為に後々ロシアと帰属問題で揉め続け、それを受けて作られた北樺太経済特区は国家主権が曖昧なところにつけこまれて多国籍企業やそのおこぼれに預かる犯罪組織の巣窟に。

 日本のバブル崩壊の一因はこの統一費用に日本経済が耐えきれなかったからだと言われている。

 対米関係は基本的に良好。

 同じく統一したドイツと同様に東側のコストで経済的に失墜したのがその原因とされる。

 現在の立憲政友党内部は、公共事業・地方優先・大陸融和の派閥と金融政策・対米関係優先の派閥の二つに大まかに分かれており、渕上総理は公共事業・地方優先・大陸融和派の派閥に属している。

 現在の渕上内閣はロシア金融危機に伴う経済支援を代償に北樺太問題の解決を目指しており、参議院の過半数を確保するために連立を模索している。



 泉川辰ノ助議員は帝大法学部卒業後に大蔵省に入省。

 その後政治家に転身した上司に誘われて政治家に転進し地元で初当選する。

 80年台後半に防衛庁長官として入閣し、党税制調査会に所属。

 通産大臣、官房長官、政務調査会長、大蔵大臣と党及び政府の要職を渡り歩く。

 現在は党副総裁に就任し、何事もなければ衆議院議長になって上がりとなるはずだった。

 派閥の人数は現在46人。




────────────────────────────────


銀髪の総理

 彼の評価はもうしばらく経過しないと定まらないと思うが、彼の政権下で不良債権処理が終わったのは評価して良いと思う。


満州戦争と国共内戦

 日本の派兵の腹いせで作られたのが北日本という設定で、満州戦争で日本や米国が力を入れすぎた事が国共内戦における国民党敗北の一因。

 とはいえ、満州がそのまま中華民国になった形なので、極東は現実よりシャレにならないぐらい緊張していたのだろうなぁ。

 多分この物語の中国の首都は、南京になっている可能性が。


北日本人民共和国

 もちろん元ネタは『征途』。

 ただ、海軍力があまりに隔絶していて、北日本の日本併合はある意味必然だったといえる。

 現在の日本の人口は、この北日本まで含めて一億四千万人で、ロシア人や中国人比率が北日本の影響でかなり高い。


北樺太経済特区

 元ネタは『イノセンス』。

 中華系ロシア系が入りこんで楽しいことに。

 多分某東南アジアの犯罪都市の中華系とロシア系の日本拠点はここ。



党税制調査会

 自民党税制調査会。

 長老支配の総本山だが、「下手に口を出すと落選するので専門家に丸投げ」という日本的妥協策が根底に有り、私はそれを知って大爆笑した覚えが。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る