今まで劣等生やってたけど本気出していいですか?

@doragonad

第1話

「目からレーザーを出すだけしか、能のないお前は出て行け。せめてものよしみで軍の学校に手紙を書いてやった。有り難く思え!」


今日僕は父の書斎に行くとそう宣言された。名門の浅見家は財閥で、僕は財閥の血を引くものなら使えるはずの異能が、父が言った通り使い物にならないものだった。


それは異界からの侵略者である魔物と戦うという使命を持った浅見家からしたら、そんな存在我慢ならなかっただろう。



その日の夜は分家の智也の部屋に泊めてもらった。


次の日の朝


「にしても、本当の能力が評価されずに追放なんて悔しくてないのかよ?」


「ま、評価されて当主になんざなりたくないからな」


「全く和人らしいよ」


智也は呆れていた。智也は和人の能力を知る数少ない人間だ



「それにしてもも智也が買い物に付き合えなんて珍しいな」


「俺の好きなブランド品がお一人様一袋までのセールをやっていてな。頼んだぜ相棒」


「全く。ブランドなんて何がいいのやら」


目的のショップが入ったビルに入り、エスカレーターで目的の階に着くと、非常ベルが鳴り響いた。


「なんだ」


「どうやら魔獣が暴れてるようだぜ。あそっこを見てみろよ」


智也が示した先には、虎型の魔物が歩いており、辺り一面パニック状態だった。



「僕は魔獣に対処する。避難誘導は任せた」


「任せとけ。和人」


さて、監視機器破壊。そのためのコードを呟く。この世界には魔法が存在するが、普通は魔法を使用するための機械に、入力された魔法しか使うことは出来ず、僕みたいに自由に使うことはできない。


「さて、虎さん。相手は僕だよ」


破片を投げるとこちらに気づいた虎の魔物が飛びかかってくる。


素早く交わすと、風の刃で首を切り落とした。



「ふぅ。任務完了。智也と合流しないと」


この時俺は敵を倒し油断しきっていた。まさか破壊されていないカメラがあったなんて




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