第9話 四英雄集結!
さて、馬括、趙謖、信景、四郎信頼の4人は異世界から、自分たちが元にいた世界にいったん返還されました。
そして異次元ワープをして、モブ神のいる不思議空間にたどり着きます。
そこには、黒く長細い、丁度普通の大人の大きさのフラフラした物体がありました。
これがモブ神の仮の姿であり、前の話でもこの姿でした。
実はこの世界の神は創造神なので、姿というモノは本来ありません。
しかし、それだと人間のような創造物に理解させにくいので仮の姿を身に着けるのです。
また、厳密にいえば創造神とその親戚の神々との違いや、後に神になった存在もありとてもややこしいです。
モブ神はそうした面倒くさい説明を4人の英雄たちにさせないために選ばれた存在でした。
脇道にそれましたが、要はこれから異世界で活躍する英雄たちに、前の世界の神の知識は必要ないということでモブ神が最適と判断されたのです。
4人の英雄は意識を取り戻し、周りを見渡します。
そこにはまるで大きな図書館のような空間がありました。
そして、さらに見ると大男が座れるような立派な椅子が4つと大きな丸い机、そして2000年代のパソコンが置いてありました。
もちろん4人の英雄たちにとってパソコンははるか未来のハイテクノロジーです。
何の事かもわかりません。
彼らは戸惑っていました。
そこでモブ神が一から説明します。
「私は先ほど会った異世界の女神の友人のモブ神です。あ、神の事はあまり詮索しないように」
それからモブ神から4人の英雄たちのそれぞれの過去の名前と女神からもらった名前を紹介されました。
初対面の英雄たちの紹介を聞いた時の他の英雄たちの反応は以下の通り。
まず、古株の〇括 (○は本人は発音できない設定) 今は馬括。
趙謖 かつてやらかしたことで有名な敗軍の将を見て、驚きと少しの侮蔑。
信景 趙謖とほぼ同じ。
四郎信頼 歴史的人物としての驚き、侮蔑はせず。
次は、〇謖 今は趙謖。
馬括 知らん。
信景 かつてやらかしたことで有名な敗軍の将を見て、驚きと侮蔑。
四郎信頼 歴史的人物としての驚き、侮蔑はせず。
三番目は○○○景 今は信景
趙謖 知らん。
馬括 知らん。
四郎信頼 めちゃ知ってるという顔で驚く、少し侮蔑。
四番目だけに四郎○○ 今は四郎信頼
趙謖 知らん。
馬括 知らん。
信景 少し、気まずい雰囲気
モブ神はこの微妙な空気を変えるべく話を続けます。
「まあ、癖のある英雄というかおっさんが四人集まってもまあこんなもんだよね。女の子でもいたらよかったんだけどね~」
場の空気はさらに不味くなった・・・
めげずにモブ神は話を進めます。
「私があの女神から頼まれたことはいくつかありますが順を追って説明します」
「まずここは、文章で世の理やあなた方の未来での観察を書にまとめた倉庫みたいなものです」
そして、四人の英雄たちに椅子に座るようにすすめます。
「これから私はあなた方に勉強の仕方を教えます。内容は、先ほど述べたあなた方の未来に伝わった記録、そしてあなた方からざっくり2000~400年後の時代の常識を教えます」
「特に女神から頼まれたのは、あなた方の未来での記録や評価を良く学び、逃げずに自省をすること、これはとても大事な事なので苦しくてもやり遂げてもらいます」
馬括が言います。
「学ぶことは得意だ、何だって学んでやろうじゃないか」
趙謖も続きます
「天下の丞相の一番弟子、学なら任せとけ」
それを聞いた、信景と四郎信頼は心の中で思った。
「この二人はよく似ている、兄弟よりも似てるんじゃないか?」
優等生四郎信頼がモブ神に質問します。
「この大きなつづらは何ですか、おや、何か現れたぞ!?」
「四郎信頼殿、それはこの世の森羅万象を目に見える幻で表現したり、書籍などを保管している道具です。使い方は後でじっくり教えますので安心してください。もちろん全員に教えますよ」
そして、モブ神は話の締めにこう言いまいた。
「あなた方を蘇らせたのはあくまで異世界、かつ未来の世界で天下泰平を築くことです。もちろんあなた方が滅びたら負けです」
四英雄たちは胸を張って勉強にいそしむ決意を新たにしました。
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