第5話 廃病院の鏡2

 五條ごじょう家の離れで家長の美月みつきと家長代行のいつきが話している

   「廃病院の鏡の呪いの依頼が来ました。」

   「解呪は誰がやるの。」

   「私がやります。」

   「除霊は誰に頼みます。」

   「鬼頭亜香子きとうあかこしかいないと思いま

    す。」

   「大丈夫かしら。」

   「ほかに思い当たりません。」

   「仕方ありませんね。」

そこへ美湖みこが乱入してくる

   「私と沙衣さいのほうが亜香子より使える

    わよ。」

   「そんなこと言うものではありませ

    ん。」

   「しかし、あの依頼者は私が先に見つ

    けたのよ。」

   「依頼は樹が受理しています。」

   「亜香子がだめだったらどうする

    の。」

美月と樹は黙り込む

   「私たちしかいないでしょ。」

美湖は勝ち誇った様に言う。


 鬼頭亜香子の事務所の電話が鳴る。

 弟子の一条いちじょうみおが電話に出る

   「樹さんですか、お久しぶりです、一

    条です。」

   「一条さん慣れましたか。」

   「はい。」

   「鬼頭さんに代わってください。」

   「はい。」

みおは亜香子を呼ぶ

   「先生、五條樹さんから電話です。」

電話を亜香子が代わる

   「鬼頭さん、仕事の依頼です。」

   「どのようなことですか。」

   「廃病院の鏡の怨霊です。」

   「私にできると思っているの。」

   「あなた以外に頼めません。」

   「断ったら?」

   「子供たちが除霊に行きます。」

亜香子は、ライバル視していた中野沙也加なかのさやかの娘である沙衣が代わって仕事をこなすのはプライドが許さない。

   「分かりました、引き受けます。」

亜香子は廃病院へ行くことになる。

 助手のマッスルが運転する車の後部座席に亜香子とみおは乗り、廃病院へ向かう。

 廃病院に着くと亜香子は強力な怨霊の気配を感じる。

 しかし、みおには違うものが見えている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る