ぼくがこんなにかわいくなってもいいの?

くわがた

第1話 憧れと本当の気持ち

僕【山口やまぐち 鎖弥嘉さやか】が中学二年生だった時のある日、本屋さんに行くと、たまたま女性向けのファッション誌に目がいった。

 その雑誌を少し見てみると、かわいいモデルさんにあこがれた。

そしてその雑誌を購入することにした。

 家に帰ったからもその雑誌を読んでいると、自分はかわいくなりたいということに気が付いた。

 しかし、女の子としてのかわいいではなく男の子としてかわいくなりたいという気持ちだった。

しかし、その気持ちをほかの人に話すのにはまだ抵抗があり、なかなか話せな日々が続き、気がついたら高校生になっていた。

 それでもみんなに話すことができなくて時々かっこいいと言われることがあっても、自分ではうまく受け入れることができなかった。

 なぜなら僕はかっこいいといわれるよりかはかわいいと言われたかったからだ。

 それでも一年生の間はみんなに言わずに心の中にこの気持ちを抑え込んでいた。その間の日々はあまり楽しいものではなかった。

 そして二年生になったら自分を変えると心に誓った。

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