第二話:獣人族
「さて。次は美咲も見慣れているガラさん夫婦の種族、
「はい!」
「元々獣人族は砂漠や荒野、草原といった平地に近い環境を好む種族なの。主に狩猟生活をしていた事もあって、兎に角運動神経が抜群ね」
「確かにミコラさんを見ているとそう感じますね。因みに私達の世界だと、獣って一言で言っても色々といるんですけど、獣人族って元になっている動物とかはあるんですか?」
「あるにはあるのですが、ある意味人族同様、多種多彩な獣が元となっておりますし、それに合わせて外見や身体能力もかなり異なりますね」
「一番多いのはミコラと同じ猫や虎寄りの人種ね。勿論他にも犬寄りや熊寄り。レアだけれど兎に近い人種もいるけれど、大体そんな所かしら」
「人種が違うと何か違うんですか?」
「勿論よ。猫寄りなら素早くアクロバティックに動くのを得意とするし、熊寄りなら動きは重いけれど力は並はずれているし。兎寄りなら跳躍力に長けている、なんてのもあるわね」
「また、美咲様も気づいているかと思いますが、耳や尻尾、腕や脚の形状も異なりますね」
「でも、顔は人と同じですよね」
「ええ。何ならミコラも、腕や足は獣人族らしく触り心地のよい毛並みの良い体毛に覆われているけれど、胴や頭にはそういった毛はないし、顔も人間と同じね」
「じゃあ本当に半人半獣って感じなんですね」
「確かに、そう例えるのが丁度良いわね」
───
「身体能力が高いって事は、やっぱり冒険者としては前に出て戦うのに向いているんですか?」
「ええ。並外れた身体能力の高さと持久力の高さ。それに冒険者になれる全種族の中でも一、二を争う耐久力も持ち合わせている辺り、根っからの戦士向けって所ね」
「人種によっては身軽さもございますから、盗賊や
「そういえば、以前和人お兄ちゃんが『武芸者は
「勿論それもあるけれど、
「へー。じゃあちゃんと冒険者になる時には、自分の種族に合った職を選んだ方が良いって事なんですね」
「はい。ミサキ様が何時か冒険者になろうとお思いでしたら、そういった事もお考えになっておくと良いですよ」
「そうですね。考えておきます」
───
※1:「忘れられ師の冒険譚 第七章/第六話:本格的な特訓」参照
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