妖怪新化世代 狐狸ボーイ
@watakasann
第1話 高速道路の上で
高速道路をスイスイと車が行くのはごく普通のことだろうが、
すべての人がこの流れにキチンと乗っているからの現象であって、それに違反すれば減点などでは済まないことになる。
高校一年生の僕はまだ免許を持っていないけれど、持ったらすぐに誰を乗せるかは決めている。
「雨がひどくなるって言っていたね、あんまりちょくちょくインターチェンジにはよれないかな。でも疲れを取るにはそうした方がいい? 」
僕は助手席に座っていて、隣の父そっくりの運転手ではなく、
むしろミッションレバーと足下に向かって言った。
「ありがとう、真日、このまま目的地に直行した方がよさそうだな、ワイパー動かすのが嫌いって、話したことがあったかな? 」
「高速走行するのでさえ気を遣うだろうから、あ、パトカーだ」
「気をつけろよ、真日、さっきお前親父さんの腕に突き抜けてたぞ」
「ごめん、ごめん、立体映像だってこと、つい忘れちゃうんだ」
パトカーは何事もなく先に行き、僕は車に言った。
「本当に安全運転だね、コリコ、大人になって見習うよ」
「それより教習所に行かないで、そのまま免許取ったらどうだ? 全面協力するぞ」
「もしかしたら、その浮いたお金はコリコに」
「もちろん!! 自分でガソリン代を払ってみたいんだよ」
真面目なのか、ずるいのか、でも頭が良くて、案外コツコツ努力している彼・・・・・だろうと思う。
狐と狸、変化する妖怪の仲間で
コリコは妖怪新世代の、自称だが三本の指に入るのだそうだ。
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