第7話選抜条件

自分が気に入った相手ならこの際片っぱしから付き合ってみるか!というくらい、いつ死んでもいいよ状態の私だけど、快く万人が承認してくれない限り、表沙汰になったときにダメージが少ない相手を選ばねばならぬと思う。それはたぶん、他の女性にも推奨したい条件の一つだと思う。

まずは、言うまでもなくある程度経済的余裕のある男性だ。財布の紐をがっちがちに握られてては、急にお付き合いで消費が増えたことを正妻に怪しまれたりなどすると怖い。こちらとしてもカツカツの経済状態では罪悪感が膨らんで楽しめない。欲を言えば、クレジットカードやETCの明細を見られて困るという方もなんとなく気が引けるので避けたいところ。特に高速にのるときなんかは、料金所でまごつくし、お支払いして頂く動作を見るたびに気が引ける。

次に、正妻のステータスだ。ある程度社会的地位があって頭脳派だったりすると、問題が発覚した際、弁護士だの探偵だの雇うことも容易く、こちらが打ち負かされてしまう確率がたかくなるからだ。個人的に高額な慰謝料を問答無用でとられるイメージがある。それに、これは私の個人的なプライドの問題だけど、自分より頭のいい人に打ち負かされるのは悔しいというのがある。家庭的で子供思いで母性のあふれる…という観点では同じスタートラインにも立とうとは思わないが、なぜか学識、教養といったポイントにおいては競ってみたいと思ってしまう。こんな内容のエッセイを書いていて何を!と思われるが…

それから、相手の子供の年齢。ある程度青年に近くなっていて、友達と出掛けるなどして親が面倒をみる機会が少なくなっている方が、相手も出掛けられやすく、一緒にいる時間を作ってくれやすい。子供側も親に対する関心が薄れてきているということで親のやましい言動にも気付きずらいはず。

あとは、私のように一線を越えない関係をキープしてくれそうな特徴のある人。これが一番厄介な条件だけど。今のところどう見極めるかのポイントは2つある。

一つはとにかくこちらの話をとことん聞いて受容的な言動をしてくれること。どんな男性でも最初は口説き落とすために女性の話を一生懸命聞くけど、それはそんなに続かない。これが半年以上とか、体のスキンシップが一切ない状態でも続けば、結構有力な候補だ。自分が一線を越えられない理由とか、あらゆる話題に対する考え方や信念など、社会的問題等も含めて考えを共有したり、時には議論したりが長くできる異性というのはなかなかいない。でも、それができるのは貴重な人だということだし、自己成長を促してくれる最適な相手だと思う。

もう一つは、一度関係が深くなりそうなシチュエーションに陥ったとき、こちらが引いても、また会う約束をしてくれるほど、見返りを求めないし、強要しないこと。実際に私は、キスされそうになって避けたり、押し倒されて『えーどこまで行く気ー!?』などと抵抗したことがあるけど、それでもめげずに?また遊びの約束をしてくれる男性がいたりする。そういう人はどこか紳士的で、一旦冷静になってこちらの気持ちを読み取ってくれたりしてほっとできる。きっと、『いつかは…』という考えでいてくれるのか、『なくても一緒にいる時間が楽しいから』という考えでいてくれるのかだと思う。

1億数千万?男女比半分ずつだとして5千万人?くらいの日本にいる男性の中には、きっとこんな条件の整った人がいる!!という希望のもと、今日も私は数打ちゃ当たるのゲームをしているのかもしれない。

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