黒い拒絶
子供じみた僕は、あなたを困らせていた。
優しさに甘えるばかりで、泣き顔にも気づかずに。
どうしてもっと、大人になれなかったのだろう。
僕が求めていたものすべて、与えてくれていたのに。
傷つけた痛みはいまも、僕のことを苦しめている。
大切なものを黒く塗りつぶして、かけがえのないものを汚してしまった。
拒絶すべきだったのは、弱くて愚かな僕のほう。
最後に過ごした一日、忘れることはできていない。
自分勝手でわがままな、あの日の僕を許すことも。
どうしてもっと、優しくなれなかったのだろう。
僕に必要なものすべて、あなたはもっていたのに。
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