戦いか?説得か?
ブロッス帝国の新皇帝に即位したカイスは再度反帝国同盟に戦端を開いたことをフィファーナよりギン達は聞かされる。
そんな中ギンはカイスの説得をするべきだと仲間達に訴えるが仲間達からは難色の声がする。
更にウィルもギンに対して自らの考えをぶつける。
「なあギン、お前がカイスを説得してまた休戦を結びたい気持ちも分かるぜ。けどよ、理由が何であれ反帝国同盟、つまり俺達ともまた戦うこと自体を選んだのはカイス自身なんだ。あいつの本心がどうあれ、奴ももう退くに退けないんじゃないのか、だったら俺達も迎え撃つ覚悟は必要だぜ」
ウィルの発言に思う事があったのか、ミニルがウィルに抗議をする。
「兄さん、そこまではっきり言わなくても、プラナさんの気持ちも考えてあげて」
「いいや、ここではっきりさせておかないと、何度だって悲劇は繰り返されるんだ。だったら俺は帝国と戦ってでもこれ以上の戦いの拡大を止めるべきだと思う」
「やっぱり、兄さんは父さん似ね、私はプラナさんの気持ちを考えると必ずしも戦う事が正しいとは思えないわ」
「辛いのはプラナだけじゃねえんだ、今帝国を止めねえと似たような悲劇が何度だって起こって、プラナみたいな人が増えるだけだ」
ウィルとミニルの兄妹が互いに意見をぶつけ合っているとブライアンが話に入って来る。
「おいおい、いつものようなケンカならともかく、そんな深刻な兄妹ゲンカは見てらんねえな」
「ブライアン、実際に深刻な状況だし、こんな事もあるだろう」
「まあ、俺の話も聞いてくれよ、俺はギンの言う事にも一理あると思うぜ、戦わずに帝国を止められるならそれに越した方法はないと思うぜ」
「そのカイスの説得の方法が難しいからみんなギンの考えに難色を示しているんじゃないか」
ウィルがブライアンに対し反対意見を述べているとブライアンよりある方法が告げられる。
「前の時と同じようにまた俺達で殴りこむんだよ」
「な、殴り込み⁉」
「そんでカイスには少しばかり痛い目には合ってもらうが、それなら話し合いに持ちこみやすいだろ?」
「いやいや、そんな方法がそう何度も上手くいくわけねえだろ!」
ウィルがブライアンの方法があまりに無謀だと感じ、反対しているとジエイが言葉を発する。
「確かに無謀ですな、あの時は魔導騎士団の帰還に乗じ上手くいったのです。今の帝国は遠征軍の帰還も終え、国内の兵は充実しているので無謀でしょうな」
「ほら見ろ、ジエイの方がよっぽど色々分かっているぞ」
「
ジエイの発言の意味とは?
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