たった1人の援軍
ギンが速度強化の魔法を使い、魔導騎士団の間を駆け抜けると、プラナはすぐさま部下に追撃命令を出す。
「くっ、逃がすな追え!」
追撃の間を与えずルルーが風魔法をプラナ達に放ち回避行動をとってかわす者とや魔力障壁を張り魔法を防ぐ者がいる。
その隙にブライアンが回り込み何名か相手に斧を振り回し、吹き飛ばす。
そしてプラナ達に対し、ブライアンとルルーが言葉を放つ。
「待てよ、お前達の相手は俺達だぜ」
「そうよ、行くなら私達を倒してからにしなさい」
ブライアンとルルーの発言にプラナが返答をする。
「たった2人で我らを相手にするとは身の程知らずめ」
プラナの言葉を聞いてブライアンは更に言葉を返す。
「へっ、いつも俺達に負けているのに、まだ勝てる気でいるお前の方がよほど身の程知らずじゃねえか」
「貴様、我らを愚弄するか、その命もはや無いものと思え」
そう言って、プラナはブライアンに対し、魔法を放とうとするがブライアンが先に地面をえぐるほどに斧を振りかざし、えぐれた地面から土が飛ばされ、プラナの狙いが外れ、魔法は不発に終わる。
更にルルーは風魔法をプラナと部下達に放ち、その多くを吹き飛ばす。
魔法自体での死傷者は出なかったが、何名かは木に衝突し、気を失う者達もでてくる。
「おいおいどうしたさっきまでの威勢は」
部下の相当数が戦闘不能に陥り、もはやプラナに勝ち目がないとプラナ自身も悟った時、何者かが戦場に現れる。
「大丈夫か⁉プラナ」
プラナの加勢に現れたのはカイスであり、疑問を抱いたプラナは思わず尋ねる。
「カイス様⁉何故こちらへ?」
「うむ、念の為部下にお前達の行動を見守るよう命じていたが、奴らの追撃を受けているという報告を受けてな」
「申し訳ありませんカイス様、お手を煩わしてしまい」
「やはり私も作戦に加わるべきであった、責は私にある。私の判断ミスでお前を失う訳にはいかん」
カイスが加わったことで魔導騎士団の士気があがり、逆にブライアンとルルーは戸惑いを覚える。
「やっかいな奴がこんな時に来やがったぜ」
「そうね、でも私達は彼らをできうる限りここに釘付けにすることに変わりはないわ」
カイスも剣を抜き、ブライアン達に迫る。
ブライアンに対し、剣で切りつけるがブライアンは大楯で剣を防ぐ。それを見るとすぐさま魔法を放つ。
ブライアンは雷の魔法の衝撃で吹き飛ぶか、魔法による直接のダメージは受けていなかった。その状況に疑問を抱いたカイスがふとルルーの方を見る。
「魔力障壁か、だがそう何度ももつまい」
カイスが戦線に加わったことにより戦況は一変した。救出が先か、それとも……。
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