第2話 さよなら地球

ポトリ。ポストに届いた。今日もまた。小さな美しい青い星の絵に、詩が添えられていた。




『さよなら地球』


真っ暗闇の宇宙に 青い地球が浮かぶ


宇宙の奇跡に 一人佇む宇宙船の窓辺


地球の君は 笑っているかい?


宇宙は淋しい せめて地球よ笑っていておくれ




友達からの絵葉書は、いつも届くけれども、どこから送っているのかわからない。もしかして、本当に宇宙船から? まさかね。

返事の出しようがないので、僕は日記に返事を記す。




『さよならなんて言わないで宇宙』


さよならなんて言わないでよ。僕は夜空をじっと眺める。


そうして君の幸せを祈るんだ。そうして君をそばに感じているんだから。




そうして、僕は、日記をそっと閉じた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

絵葉書と日記(宇宙の君と地球の僕) よねちゃんなのね @yonechantokakuyo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ