どこまでもずっと、机と共に

U朔

プロローグ

 ー夢を見た。それはとても悲しい夢。そしてお伽話のような儚い夢。人々が争い、国土の大半であった森林が炎に覆われ、木々が枯れ果て、人口が半分になった時、空から光の柱が降りかかる。その上には人影がある。人影は、たった一人で戦場の中心へと飛び出し、戦を収めた。彼の手には、光り輝く、全長十メートルを超える大剣が握られていた・・・・・・。後に彼は、国家救済の勇者として、国全体で信仰されるようになった。

「ねぇねぇ、お母さん。どうして、こんなに大きな剣が作れたの?」

「それはね、この世界とは違う世界の物で作ったからだよ。」

「違う世界?」

「そう。この世界とは違う所にある世界。一千年に一回、そこから武器となる物と、それから、できた武器を扱える勇者様を召喚するんだよ。」

「ゆうさしゃま?私も会えるかな?」

「そうだね...。確かこの前、王都で勇者召喚の儀式が行われるって聞いたことがあったよ。もしかしたら会えるかもね!」

「うん!」ー

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