マリア
ななみん
第1話
線路に咲くタンポポを見て、マリアは微笑んでいた。静かに微笑むその顔はとても柔和で、あのイエス・キリストのお母さんのマリアのようであった。
力強くいきるタンポポ、それを自分と同じように感じていたマリア。
幼い頃、マリアは病弱であった。痩せ細り、食欲がなく、ごはんもお茶碗に半分しか食べれずそれを兄弟にあげていた。原因もない吐き気に襲われることもしばしばあった。
だんだん成長していくうちに強くなっていった。細いからだも力強く太くなっていった。線路に敷き詰められた石はこの世の中みたいにルールのがんじがらめで硬く縛られている、そのなかに、可憐なタンポポが元気よく咲いていた。
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