第6話 きょうどう?朝
ケイの趣味はなんだろう。ゲームには、かなり「はまる」がすぐに飽きてしまうため、長年続いているのは、仕事だけの気がする。
一時期散歩を趣味にしていたはずだ。
都会でも、早朝の空気は清々しい。
野鳥の種類も多く、朝の小鳥たちのなわばり争いの喧騒よ。
毎朝、散歩をしていると、白いパンツの女性や傘をさした紳士。
つまり、お年寄りと顔なじみになる。
挨拶をするでもないが、すれ違いざまに、ごきげんようと心の中で呟く。
7時近くになるとケイは自宅に戻り、トーストに卵やアボカドの朝食。
ベーコンやウインナーを使うこともあるが、メニューは変わらない。
ゆっくりとミルで、珈琲を挽いてから、ペーパーフィルターで、淹れる。
まろやかな珈琲をいただいてから、
仕事に出かける。
着ていく服は変わらない。
靴も同じデザインのものを3足買うがそれでも、全部が体重のせいですぐに傷んでしまうのだ。
ケイは気にせず、前を向く。
職場に付けば何らかの仕事がある。
何年もそうしていた。
なんからの仕事がメールやlineで届く。
1つ1つこなしているうちに一日が終わる。
仕事が退屈になると、自分で企画を練ってみる。
10個くらいの企画を考えているうちに、すぐに忙しくなる、そうして自分で立案した仕事は手付かずのまま、日々のルーチンがおしてくる。
ケイが暮らしているのは、
経堂のどのあたりだろう。
私は、ケイの住んでいそうなマンションを探す。
駅から7分ほど、不動産の広告にはそうあったが、雨の日は特に、15分はみておいたほうが良い距離。
ゴミが落ちていたりはしない。
スタバとTSUTAYAが一緒のフロアにある店舗が、以前はあちこちあったのだが、今は農大近くに行かないければならない。
TSUTAYAにある本は、売れそうな本しかない、ハヤカワの数理シリーズがおいていないことには今更不満もない。
池袋まで行けば、ジュンク堂がある。
ネットで検索すれば、ダウンロードして読める時代。
大昔に自分が書いたものが、時々ヒットした時の気持ちは、どんなものだろうか・・・
やはり同じようにしか、書けない。ケイはきっとそんな仕事をしている。
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