チュートリアルダンジョンの無限牢獄に閉じ込められた俺 〜今日から日常を送りたいと思っています〜
M.N
第一章 10年後の未来
プロローグ
「ハァハァ。───っ!?」
迫り来るハイオークの巨腕。ただの一般人ならば即死である攻撃を、
しかし、1匹のモンスターに集中力を割いていたら、後方からモンスターに襲われて
そう思った
───俺が思う日常を送りたい、と。
☆ ☆ ☆
「しかし、今日の会議は本当に厄介だったな………」
「だね〜。もう、学校を爆破したい気分になっちゃったよ!」
話の話題を出してきたのは、2人の少女であった。
初めに話した少女は、生徒会会長にして人々から〝完全無欠の天才〟と言われる───
その後に話をした少女は、生徒会副会長にして
しかし、そんな2人の天才達であれど毎度毎度のように愚痴を言いふらしていた。
「そうだねぇ〜。しかも、私の研究時間を削られたし〜………
とそんな時、
「えへへー。ねぇ、こう! 私達と一緒に学校を爆破しちゃおっか!」
「……………………いやいや、そんな物騒な事は絶対にやらねぇよ!? ていうか、ちゃっかり
俺と
物騒な話に強制的に出された
それはいつもの日常であった。本当に何気もない学生生活だった。
───だが、それはただの偽物でしか無かった。
「まさか地震か? ───ッッッ!?」
人が大きく揺れる地震。俺は体勢を立て直そうと片足で踏ん張ろうとした瞬間───地面が無くなっていた。
「っ、ここは?」
意識が覚醒した俺は、ふと周りを見渡してみると先程とは全くの異なる世界であった。
石で作り込まれた壁に掛けられたロウソク。そして、1番印象に残るのが広大な広さであった。
「本当にここは一体どこなんだ?」
『お前が知る必要はない』
ただ意味もなく呟いた独り言であったが、コツコツ、という靴の音が鳴ってきたと共に前方から返答がきた。
「は? いや、お前は一体何を言って───」
『ひれ伏せ。身分を弁えろ』
「っ、グハッ!?」
髪が朱色の少女に声を掛けようとした瞬間………つの間にか、地面に横たわっていた。
決して自分から体勢を崩してはいない。───例えるなら、頭上から振り注ぐ
『チッ、まぁいい。───お前には、今から地獄に行け』
「はっ、冗談………か?」
『どう思うかはお前次第だ』
冷徹な目をコチラに向け、圧倒的な
「…………もちろん、断る」
『いや、これは確定事項だ。…………が、これでは
またコツコツ、という靴の足音が鳴ってきていた。
そして数秒。コチラに向かって来ていたのは、
「なっ!? ───くそっ。早く逃げ、ろ!」
「「「…………」」」
俺の声に耳を貸さず3人は、少女の所へと近づいていた。…………そして、やっとコチラに向き話してきたのは
「逃げる? そんなバカな事をするわけないじゃん。
───そもそもの話、
「
目の前に映っている『
「分かりやすく言うなら………
「私……達?」
「そうだよ。ね、2人とも?」
『もういいか?』
「うん、もうスッキリしたから大丈夫だよ?」
『……………………そうか。なら、お前はこれから地獄に行け』
『グルオォォォォ!』
いつの間にか暗闇の部屋に俺は居た。そして、大きく響き渡る不気味な声は、本当の地獄だった事をこの時の俺は一切知らなかった。
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