第6話:なぜ、人は選択をするのか? ⑥

 仮に子供たちに損得勘定が芽生え始めていないなら、本人たちに寄り添いながら軌道修正をすることや学習内容を細かく細分化して、学習させるなど学習に必要な部分だけを抜き出して学習したのち元の学習内容に戻るなど子供たちが出来る事を定着させて、そこから課題に取り組ませるという事も子供たちの学力向上において重要な取り組みであり、子供たちが学習内容に対する取り組み方や学習姿勢など個別の受け止め方が違う事で、知識習得に個人差が出てくる。


 その時にきちんとフォロー体制を構築しているか、構築していないかでも子供たちの知識習得や興味・関心において中・長期的な人格形成や個別成長がどの程度これらの事項に干渉するかも変わってくる。


 私が懸念しているのは“文部科学省等が規定している学習カリキュラムや学習指導計画だけに縛られてしまう”ことだ。


 なぜ、私がこれに懸念を示しているかというと、子供たちの学習実態調査などの調査データから分析してみたところ、学力低下の要因の1つとして“勉強の進みが早い”や“分からない事が多くても質問しにくい”など子供たちは「学習内容を理解したい」と思っても、周囲に迷惑をかけたくない等の理由で我慢してしまうケースがあるという事だ。


 この問題はどの地域でも起こりうる問題であり、子供たちの学力格差が起きる事はどの科目であっても想定しておかなくてはいけない。


 ただ、この問題は難しい側面を持っており、完全に解決するには個別レベルに合わせた参考書やプリント等の作成、授業内容をフォローするための補助教材の開発・運用などかなりの設備投資等が必要になるため、各担当省庁や各自治体などにおいて“ハード面の整備”と“高額な費用”の負担割合の問題が出てくる。


 私としては子供たちの学力に合わせた学習環境作りの一環としてICT教育を活用して多角的な学習機会を創設する必要があると思うし、自分の通っている学校の担任の先生や科目担当の先生以外からも学べるようにすることも学力向上や知識・理解の促進に必要な事だと思う。


 その理由として、今の学校教育では担任の先生や科目担当の先生からの説明しかないため、子供たちによっては“この問題を他の学校ではどのように学んでいるのか?”という別視点からの学習機会を求める児童・生徒も少なくないし、現在は子供たちの受験も活発化している事から1つの観点であっても多角的に学習することで受験などを検討している場合には受験勉強や受験の際に問題に対する解答の幅が広がるため、子供たちの選択肢も広がりやすいと思うからだ。


 特に受験をする場合には学校によって指導内容が異なっていることで、進学後に子供たちに混乱が生じる場合もあり、塾などで同一内容を学んだとしても子供たちの知識・理解における認識差や模範解答とは違った公式(=解式)や解答が学校などの学習指導で出てきたときに子供たちが混乱する要因にも繋がりかねないのだ。


 現在は全てにおいて“個人選択”が尊重されやすくなっており、選択する内容もかなり高度化していることからきちんとした統一基準を設けることや多角的な知識を有する子供たちを増やすためにも外部との接触を増やすことや異なった解法や解式などを習うことで子供たちの知識の増加に繋がり、この知識の増加が子供たちの選択肢の拡充に繋がっていく。


 1人1人の選択を尊重し、その選択が誤った方向に向かったときにはきちんと抑止出来る環境作りが今後は求められると思う。


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