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  • 魔法が解けるその前に - 4への応援コメント


     女子高生(というブランド)の価値って、それを外から見る側(主に男性)からの価値、という気がしていましたが。
     この作品では主人公ら自身が女子高生としての自分に価値を見い出しているようですね。そういうものかな? とも思いましたが、作中の描写を見るとなるほど、SNSがあることによって「外から見た女子高生の価値」を自身らでも強く意識する、ということなのでしょうか。なるほど、と思いました。

     自殺願望ってそのときの苦しみだったり、先が見えない不安によって起こることがだいたいだと思いますが。
     主人公(と友人)はむしろ、先が見えてしまっていることで自殺願望を抱いているのですね。いわば緩やかな絶望。
     でも、そんなゆるふわっとした絶望(本人らがそう感じているかはともかくとして)だからこそ、ラストでは割とちょっとしたことで生を選べたのかもしれない、と感じました。

     そう考えると、生きていくことについて、ラストで主人公が自分の中で、それを言葉にしてしまっていることには違和感があるかなとも思います。でも何か言葉がないと締まらないかな……難しいところだと思います。
     でも、「いこっか」という軽い言葉で生に帰っていくのはすごくいいと思います。

     私ごとですみませんが、最近自分のページで漫画『阿・吽(あ・うん)』(おかざき真里 先生の作品)のレビューを書きました。
     空海と最澄の物語なんですが、作中では青年期から晩年までずーっと若々しい外見で描かれている。何でだろう? と思いましたが、もしかしたら「この二人は一生、青春の中にいた」ということの漫画的表現なのかも……と思いました。
     史実の空海の手紙も「忙しいのでそっちにはちょっと行けません」みたいなことをよく書いているみたいで、それは本当に忙しかったんだろうな、と思います。儀式して! 修行して! 弟子育てて! 寺建てて! 有力者に根回しして! 論争して! なんかため池直せって言われるし! 

     なんなら漫画では死ぬときまで「これから忙しくなるぞ、(弥勒菩薩が降臨するとされる)五十六億年後まで」みたいなことまで言ってる。
     先が見えていようがいまいが、やることがある奴は強ぇな……という。この二人は死んでさえもまだ、青春という魔法の中にいるのだな、と思います。

     話を戻しますと、他にはハードな復讐譚も書かれているのに、こちらでは女子高生らしい価値観の女子高生を描けていてすごいな……と思います。ギャップもすごい(笑)。
     主人公の服飾に関するシーンなんかは、私にはなじみのない化粧品やらの名前が並んで呪文みたい(笑い)。それもまた、彼女らにとっての魔法なのかもしれませんね。

    作者からの返信

    木下望太郎さん

    丁寧に読んでいただきありがとうございます(返信遅れてすいません)。

    仰る通り、彼女たちが死にたいと思うのは先が見える未来に緩やかな絶望を抱いているからでかなりふわっとしている(もちろん彼女らにとっては大問題)のですが、自殺特区での死を選ぼうと旅に出るのもまたある種の社会の枠組みのなかでのことなので、結局彼女たちは(死んでも死ななくても)社会が用意しているレールから一歩も外に出ることはできなかったわけです。

    そのあたりの諦念というか諦めることをやんわりと受け入れつつ、人生は基本灰色だけどショートケーキの真っ赤な苺だけは世の中で唯一美味しいみたいなものを原動力に生きていくような、曖昧なものを書けていたらいいなぁと、ご指摘いただいた今、後付けのように思ったります。

    作風については、何でも書くぞという気合いでやっております(笑)。
    なので、刺さる刺さらない大いにあるかと思いますが、ゆるゆると楽しんでもらえたら嬉しいです。

  • 魔法が解けるその前に - 4への応援コメント

    【数話読み合い】会話・文章のリズムを重視した作品【短期間】 企画からお邪魔しております。
    はっきり申し上げて、「文章のリズム」とか気にする間もなく読み切ってしまいました。
    逆説的に、リズムが良かったということなのでしょうか?
    って、私が聞くなって話ですが……。

    あと、主題には全く関係ないというか、ただの茶々入れなのですが、所謂JKとかいう存在は、世のオジサン、オバサンたちにとっては見ていて痛いほどに気の毒な存在です。若さしか価値や武器になるものがないと信じているようで。

    作者からの返信

    西山祐己様

    読んでいただきありがとうございます〜
    本作は元々4つに分かれておらず、カクヨム掲載にあたって強引に切ったやつなので、一気に読んでいただけたとのこと嬉しく思います。

    仰る「痛さ」は空虚と言い換えれば私も分からなくもないです。
    でも若さしか武器がないとしても信じられる武器があるのはそれだけで素敵だし、いずれ必ず失うと決まっているからこそ、その一瞬だけの猛烈な煌めきって尊いなって思います。