Ending
Post Ending 動く不可解
「不可解部の調子はどうだ?」
「上々の成果です。既に二つ事件を解決しています」
広い空間には何人かの人間がいた。全員が次々と発言する中、誰が何を言っているのかもはやわからない。
「早めればいいでしょう?」
「一名、記憶にダメージを受けています」
「二名だろ、どっちかは治ったけど」
「女か? 壊れたら俺のところで飼ってもいいか?」
「馬鹿言いなさい。あの家の娘でしてよ」
「そうさ、お前なんか裁断されて終わり」
「ここにいる全員がそうなるだろ」
「それは恐ろしいこって」
「あー、でどうするよ」
次々に会話が進んでいく中、最後の一言が終わると全員が上座を見る。
待っていたかのように上座にいた男が立ち上がる。質のいい礼服のような真っ黒なスーツを着ていた。白髪交じりの黒髪をオールバックにしている。年齢はわからない。若くもないが、老いてくたびれた雰囲気もない。
「三人だけでももはや手に負えぬというのに」
一人の老人が言った。それに上座の男は頷かなかった。
「コントロールが目的ではない」
全員の発言を止めるように右手を顔の前にかざし、ただそれだけを口にした。
男は一度大きく息を吸い込んだ。
「計画を次に進める。今回の事件において、不可解部の実力は証明された。これを以ってフェーズワンを終了する。フェーズツー、不可解部の増強に移行する。いいか、フェーズツーだ!」
立ち上がった男は高らかにそう宣言した。
Regional Mystery Elucidation Club
will return
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます