第16話 第十四章 さあ、売るぞ

売れるページにするための理解

 KDPとPODの出版は自己責任だと何度も触れました。アマゾンは世界中に向けた本の販売所を無償で提供してくれます。気前のいい会社です。ですが、売る努力はあなたがしなくてはなりません。

 この章では

『どうやって売っていくのか』

に焦点を当てて述べていきます。

 いかにアマゾンで出版しても、そのページを誰も見てくれなければ、売り上げにはつながりません。私の感じるところ、アマゾンは登録内容に問題が無ければ、ネット上で気前よく1冊ごとの販売ページを提供してくれます。

 しかし、そのページが多くの人に見られるか否かは、あなたの努力にかかっています。見られなければ、当然売り上げも上がりません。売り上げが上がらないなら、何のために出版したか分からなくなります。

 アマゾンは、今では楽天のようにいろんな物を売っています。しかし元々はインターネットの書店です。それは現在でも変わりません。

 アマゾンのページを開いて、すべてとある窓のプルダウンメニューを開くと、上から三段目にkindleストアがあります。そしてその上はAmazonデバイスです。これはkindleペーパーホワイトなどの電子書籍を見るための端末群です。

 この事実こそ、アマゾンが電子書籍の普及と販売をいかに重視しているかを示していると思います。

 アマゾンは書店なのです。そして、アマゾンが出来た最初から、

『インターネットで本を売るための最適なページ』

として作られ、ヴァージョン・アップしてきたと考えます。

 このことを踏まえて、重要な事柄を列記します。


◇アマゾンのページは基本的に検索エンジンである

◇購入者は同じ傾向の本に興味を示す

◇売れている本のページに顔を出す

◇ランキングを上位に持ってくる

◇連作を出版する

◇ジャンルとキーワードを合わせる



 一つ一つ見ていきましょう。


アマゾンのページは基本的に検索エンジンである

 アマゾンの検索エンジンは、2020年現在Amazon 10と呼ばれる検索エンジンです。検索エンジンなので、googleと同じような働きをします。

 ただしgoogleが検索結果を表示したHPにユーザーを導く、つまりgoogleの外のページに流すように作られているのと対照的に、Amazon 10はアマゾン内の、最も購入につながりやすい商品へユーザーを流す目的でつくられています。

 両者の違いを把握しておきましょう。googleはクロール(サーチ・エンジン)と呼ばれるネットを泳いで回るロボットが、広大なインターネットの世界のHPを一つ一つ訪ねて回ります。そのページの様々な情報を収集してgoogleの本部にデータとして蓄積させます。

 本部はこれらの情報からいくつかの基準に照らし合わせて、一つのキーワード(検索する人が入力するもの)に対しての、全インターネットの表示順位をランキング表示できるように構成します。

 この時の基準は次のようなものだと言われています。(すべては公開されていません)

第一にそのページに対して張られているリンクの数です。これは、

『ネットサーフィンしているユーザーにとって、誘導経路であるリンクが多いほど優秀なページである』

という考えに基づくものです。

 そのほかに訪問者数やその他の指標もあるとは思いますが、はっきり言ってこれ以外はブラック・ボックスであると言ってもいいでしょう。そのため、このgoogleでの検索結果で上位表示されるように様々な取り組みが行われてきました。

いたずらに相互リンクをしまくるとか、クロールが来た時に読み取るHPのMETAタグと呼ばれる部分にたくさんのキーワードを仕込むなどです。

 しかし、はっきり言ってgoogleが有料広告を開始したのちは、それ専門の業者にお金を払って依頼すれば、時間差はありますが順位は上がります。

 最近では一頃のようなSEO対策(Search Engine Optimization)もあまり活発ではないように思います。

 そしてgoogleで上位表示させるためのSEO対策があるように、最近では

Amazon SEOが台頭してきています。これらを請け負うコンサルタントも出てきています。主に、アマゾンでの物品販売の業者が躍起になっているようです。しかし、私は本を出版する作家は、これらにとらわれる必要はないと考えています。

 前述のように、アマゾンの検索エンジンは、アマゾン内の、最も購入につながりやすい商品へユーザーを流す目的でつくられています。そしてこれをランキング表示にするためのデータは、主にアマゾン内での訪問ユーザーが行う行動によって、これをデータにして処理するということです。このことはとても大事なことなので、常に念頭に置いてください。

 今回の出版であなたはKDPとPODの2種類の本を出版します。そしてこれら2つは同じページでリンクされます。その本の題名のページで両方表示されるのです。金額が同じでも違っていても同様です。

 アマゾン広しと言えども、こんな表示がされる商品は他にありません。くどいようですが、アマゾンがKDP電子書籍の普及にいかに力を入れているかの証左と言えるでしょう。

 何の本のページでも結構です。アマゾンであなたが気になる本のページを開いてください。

 思いつかない人は、そうですね…、ホリエモンこと堀江貴文さんにしましょうか。上部窓のプルダウンメニューで本を選択し、堀江貴文と入力し、【虫メガネ】ボタンを押します。

 たくさん出てきます。当然です。堀江さんは多くの本を出版している人気作家でもあるからです。この原稿を書いている2020年3月4日現在で一番上に表示されている『99%の人が気づいていないお金の正体』をクリックしましょう。余談ですが、実に気になる、上手なタイトルですね。

 ページが開いたら、まずは上から下までざっと見ていきましょう。たくさんのレビューがついています。誉め言葉が躍っています。これが、売れる本を書く作家の商品ページなのです。(私の本のページと比べないでください)

 一番下まで見終わったら、もう一度一番上まで戻りましょう。もうお気づきですね。kindle版の電子書籍も同時に出版され、このページでリンクされています。出版社の意向なのかどうかはわかりませんが、間違いなく堀江さん自身の許可が必要なはずです。

 では、今度は画面右のスクロールバーをゆっくりと下に降ろしていきましょう。何か気づきませんか? 実は私は気づくのに2か月以上かかりました。

 このページは『99%の人が気づいていないお金の正体』という本のページなのに、それ以外の本の画像が氾濫していることです。もちろん宣伝目的です。しかし、こんなつくりをしている商品紹介ページがアマゾンの他にあるでしょうか?


購入者は同じ傾向の本に興味を示す

 繰り返しますが、アマゾンはネット書店でスタートした会社です。前項で書いたように、アマゾンのページは一つ一つが検索エンジンで、このページは検索結果が表示されています。

 その検索結果のこのページは、書店の風景そのままではありませんか。このことの証拠を提示しましょう。

 画面を上から4分の1ほど下げて

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を見てみましょう。

 6冊程の本の表紙が並んでいます。中には堀江さん以外の著者の本も入っているかもしれません。

 この欄は、『99%の人が気づいていないお金の正体』のこのページを見たユーザーが、その前後にどんな本を参照したのか、が統計されて表示されます。つまり、本屋さんで何かの本を探すときの行動が、ここに再現されるのです。

 一冊手にとっては表紙と裏表紙を見て、開いて目次や序文を少し読んで、棚や台に戻す。次に目についた本を取って…、という繰り返す行動を記録して、この『99%の人が気づいていないお金の正体』という本と、他のどんな本がその前後に参照されているかを、表紙を出すことでここに表示します。

 この部分の右側の矢印をクリックすると、これらの6冊に続く、よくチェックされる本が並んで出てきます。

 人気のある本で最大60冊ほど表示されます。この様子は、書店で並べられている本棚や平積み台を左から右へ視線を移してく行動そのままです。

 アマゾンは

『購入者は同じ傾向の本に興味を示す』

と考えています。同じ傾向とは、同じ著者、同じジャンル、似通った内容、更にはよく似た表紙も含まれます。これを実現するのがAmazon 10なのです。


順位を上げる努力を続ける


売れている本のページに顔を出す

 ということは、このAmazon 10の働きを上手に使えば、この部分にあなたの本の表紙を表示させることが出来るわけです。

 なんでもそうですが、人間はランキングに大いに影響をうけます。『1位』は概ね注目します。アマゾンもいろんなジャンルのランキングページを作っています。堀江さんのページを上まで戻して、検索窓の下を見ると【Amazonランキング】というボタンがあります。

 クリックしてみましょう。すると売れ筋ランキングとタイトルされたページに変わります。ページは文字通り1位から順に本の表紙が並んでいます。

どうでしょう。さして興味もわかない本でも、『なるほど、今はこれが一番売れてるんだな…』と思ったでしょう。そのまま少しページを下げて、そうですね、10位くらいまでつらつら見ることでしょう。


ランキングを上位に持ってくる

 画面左上の【戻る】(←)をクリックして、堀江さんのページに戻りましょう。もう一度

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の個所に行き、右側にある矢印を操作しながら、ここに表示されている堀江さん以外の著書を何冊かクリックしてください。

 クリックしては【←】で元に戻るを繰り返してください。三冊ほど参照して戻ったら、今度は堀江さんの画面を一番下まで下げます。インデックスのすぐ上に閲覧履歴という表示があります。

 ここをよく見てください。たった今あなたが参照した本の表紙が並んでいます。Amazon 10が、あなたが見て歩いた本を記録してすぐに表示します。

 今行った、

『99%の人が気づいていないお金の正体』

  ↓

(次に参照した)A本

  ↓

(その次に参照した)B本

  ↓

(そのまた次に参照した)C本

の行動は記録され、そして同じ行動を多くの人が行うとすると、このページの

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の順番が入れ替わってきます。

 A B Cの本がランキングを上げてきます。ページを開いた時に見える最初の6冊に顔を出すようになってくるのです。この優れた機能を使います。

 この方法を説明するにあたって、一番大切なことは、

『Amazon 10はアマゾン内の、最も購入につながりやすい商品へユーザーを流す目的でつくられている』

ということと、

『この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています』

の文言を正しく理解することです。

 まず上の文章です。この文言からわかるのは、窓に表示させる、順位を上げるための行動は、第一にアマゾン内で行わないといけない、ということです。後述しますが、出版申請の際にその本のカテゴリーとキーワードを入力する項目があります。これも重要なので、別項で詳説します。

 今ここで強調したいのは、では、アマゾン内で行う行動は、何が一番効果をもたらすか? という点です。アマゾンはインターネットで物を売る企業です。こういう企業にとって、必ず必要な、訪問ユーザーの行動は何でしょう。

 それはクリック行動です。極端に言うと、アマゾンをはじめとするネット企業は、クリックがすべてと言っても過言ではありません。訪問者も購入者も、同じ傾向の本に興味を示すのです。この窓で6冊だけでなく、矢印で60冊も出てくるのは、アマゾンにとってそれを見てもらいたいからですし、それをクリックしてもらいたいからです。

堀江貴文さんのページでは堀江さんの著書だけを買ってもらいたいのではありません。その窓のクリックから、何が売れても構いませんし、何でも売れてほしいのです。別の言い方をすれば、堀江さんという人気作家の専用ページに見えるこのページも、実のところ専用でもなんでもなく、書店の一つのコーナーを作っているにすぎません。

 ということはこの窓には、一定のクリック数というアマゾンが求める行動ヴォリュームさえ実現させれば、あなたの本も私の本も顔を出してきますし、上位表示もできます。

 次は下の文章です。この文章で大切なのは、『順序を指定していない』点です。つまり

「…した人は、その後にこんな商品も…」

あるいは

「…した人は、その前にこんな商品も…」

とは書かれていません。具体的には、この堀江さんのページからあなたの本をクリックする順番も、その逆も特に指定はありません。どっちの順番でもいいことになります。クリックの日時も、期間も何ら触れられていません。

 実際そうなのでしょう。この文章を素直に受け取るならば、Amazon 10は、一つのクリックと次のクリックを紐づけし、これを集計して検索結果のデータの根拠にしていると思われます。

 A~Eまで連続で5冊参照したとして、「Aを見た人はEも参照しています」あるいは20冊や100冊見てもその紐づけが有効かどうかはわかりません。しかし、ここに一つのデータがあります。

 前述のように私はKDPで『The Beatles 音源徹底分析 1~8』を出版しています。本書は題名の通りThe Beatlesの評論です。窓でkindleストアを選び、カタカナで『ビートルズ』と入力して検索すると、KDPでビートルズ関連の本のランキングが出てきます。3月5日現在でこのランキングの一ページ目、順位で14位・15位につけています。

 このランキングの一位からページを開いて、『この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています』のところを見ていってください。お気づきでしょうか。ここには私が書いたビートルズの本と、同じく私のまだほとんど売れていないシリーズ小説の表紙画像も入っています。

 この表示をさせるために私がしたことは以下の通りです。

a.最初にビートルズの1~8を連続で表示し、これに続けてシリーズ小説をクリックします。計19冊の紐付け作業です。言わばこれは仕込みです。

b.その後、ビートルズ書籍のランキングページに行き、順に開いては閉じてを行っていきます。

基本的に私がしたことはこれです。結果、件の窓に、ビートルズの拙著だけでなく、まだ売り上げ実績に乏しいシリーズ小説も、ランキング一位の本の窓に表示されます。さらに、全体ランキングも上がっていきます。

 これが意味するところは次の通りです。

◆あらかじめ紐付けされたデータは、何冊であっても一回の紐付けクリックで反映される

◆同じ作者の本であれば、ジャンルが違っても反映される

の2点です。

一方でこれを行っている私の本の窓では、私が紐付けをした19冊を中心に表示されます。つまり、19冊の紐付けの作者の本が優先的に順位を上げるのです。

 どんな攻略法が考えられますか?


連作を出版する

ポイントは二つです。

◆創作は連作、あるいは複数冊を出版すること

◆自著の複数冊を紐付けして仕込みを行い、ジャンルのランキングの上位からこれに紐付けクリックをしていく

 連作、つまり同じ作者の多数冊の紐付けデータは、これをもとにほかの本をクリックすると効果は絶大です。その本がまだ売れていなくても、ランキング一位の窓に登場させることができます。

 連作を持つことはその冊数だけの原稿が必要になります。初めての原稿を書き終えて、この本を読んでいただいている読者には酷な助言かもしれませんが、できることならシリーズ物や、関連のある連作、単発でも例えば複数冊に『八木彬夫シリーズ00』などをサブ・タイトルにして連作にしていく…など工夫をすることができます。

 クリックしていく範囲ですが、ランキングの何位までこの作業の対象とするかはあなた次第です。一週間も続けると、この窓にあなたの紐付けした本の表紙が現れてきます。この作業を補強するほかの要素はあるでしょうか。

 アマゾンもネット企業であるため、クリック数が多ければ多いほどこの反映度合いは高まるはずです。そしてもう一つの要素は、クリックする人数です。

 アマゾンは一人の購入者にひとつのアカウントを与えて、これをメールアドレスでリスト化し、アカウントごとの購入識別を行っています。

 つまりこれがアマゾン内での1ユーザーです。このユーザーが増えると、反映の度合いがアップします。当然でしょう、同じ人が同じものを何度も参照するより、たくさんの別の人々が見るほうが買われる機会は増えるでしょう。

 偽名や架空の人のアカウントを作ることはやってはいけません。そうではなくて例えば4人家族なら、それぞれにアカウントを持ってもらって、これを切り替えて行うことはいいようです。


ジャンルとキーワードを合わせる

 ここまで読まれた読者ならもうお気づきでしょう。KDPの出版申請の時に行ったジャンル選択とキーワードの設定を、この登場させたいランキングのジャンルと合わせていくのです。

 前述のように、何度でも変更ができますから、試行錯誤していってください。


※この紐付けとクリックによる取り組みはKDPだけが有効かというとそうではありません。驚くことに、PODでも同じ結果が現れます。PODは一般の書店で売られている紙の本の市場です。

 その市場でも同じ結果が現れるということは、これはAmazon 10の働きを利用した方法であると言えるでしょう。


※KDPは特に新作に対して一定期間、まだ売れていなくても、ランキングの上位表示をしてくれます。結構目に付く場所に置いてくれるのです。まるで書店の『今週の新刊コーナー』のようです。これを利用しない手はありません。

出版申請直後から、まだ販売開始前の期間を通じてこの作業を、それこそ死ぬほどクリックして行ってください。私はそうしました。もう何回クリックしたかわかりません。文字通り星の数ほどしたでしょう。

しかし、この方法にも弱みはあります。もともとクリックされることが多い人気ページ、例えば前出の堀江貴文さんのページの窓に登場するには、相当数日数がかかると思います。

とは言え、これにも明るいデータがあります。一度窓に出ると、今度はなかなか外れていかないのです。

これは推測ですが、窓に出る表紙のデータは、これを見る多くの人が情報収集の目的でたくさんクリックするのでしょう。その結果一度登場すると、今度はそのページを見る人がクリックしてくれるおかげで、留まり続けるという好循環が生まれます。


※私はこの窓に自分の作品を登場させて順位を上げていくことで、その窓を自分の専用広告窓だと考えています。ランキング一位の窓に対してです。そしてこの行動は、手間暇はかかりますが、全く費用が掛かりません。

 これを請け負ってくれる業者があるかどうか私は知りません。しかし、こういった作業は自分で行い、効果を実感することがとても大切です。


※ここで表紙デザインについて私見を述べておきます。何事にも流行り廃りがあると思います。今はこれが流行っているのかなと思うのですが、特にラノベと呼ばれるジャンルの表紙は、どれも似通っていて、違いは何なのかと感じてしまうことがあります。

 もちろん、作家の判断によるものだと思います。私は、

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で並んで出てくる表紙の列に、他との違いを求めました。他とは違う印象を一目で与えることが出来るようにしたいと考えたからです。

 具体的には、音楽評論はデザインを共通に巻ごとに背景色を変えるようにデザイナーに要請しました。

 連作小説では、シンプルなデザインで、背景色も一色で各巻の背景色を変えるように進めていきました。

 連作をする方は、こういった「イメージを統一する」ことも考えてみてください。

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