1-10:妖術
さて、帰ってきました。東の草原。
さっきと同じ場所に座って貰った本を読みますか。
九尾の妖狐・基礎編-力の使い方-
<概要>
九尾の妖狐は、主に尻尾に魔力を流して妖術を使用して戦う。尻尾に魔力を流すと先端から狐火が浮かびあがり、狐火を通して様々な妖術を発動させる。
この狐火の本質は『魔力のコピー』であり、一度受けた魔法を再現することができるというもの。魔力を通した『現象』であれば、どのようなモノでも再現可能である。使いこなしていけば魔法をアレンジしたり、複数の魔法を組み合わせることが可能である。
<使用方法>
1.尻尾に魔力を流し、狐火を発生させる。
2.自身が経験したことのある魔法をイメージしつつ、狐火に魔力を流す。
3.発動準備ができると狐火の周囲が淡く光り出すので『発射』のトリガーを起動させる。
<コツ>
・狐火の操作は魔力操作と同じイメージで操作可能。魔力操作のスキルレベルが3あれば、ある程度操作可能になる。慣れないうちは尻尾と連動させるといい
・妖術発動の起点は狐火となるため、自分に当たらないように注意
・発射のトリガーは、発動させたい妖術の名前を口にするか、念を込めることで発動可能。
ピコン『九尾の妖狐・基礎編-力の使い方- を読破しました。ヘルプに「九尾の妖狐・基礎編-力の使い方-」が追加されました。』
ピコン『タスク「九尾の妖狐・基礎編-力の使い方-」を読破する。をクリアしました。』
ピコン『使用可能な妖術一覧に「ウィンドアロー」を追加しました。』
よし、これでタスク一つクリアっと。そしてウィンドアローも使えるようになった。何でだろうと思ったけど、ウルフ戦でウィンドアローをで攻撃されたから?いやでもライトボールは使えるようになってない。
・・・あー、魔力感知を使って魔法の魔力を見ないとだめなのかな。本質は『魔力のコピー』らしいから、これで再現してるんだろう。
さて、とりあえずその辺のゴブリンに使ってみますかね。
まずは、尻尾に魔力を流してっと。おっ、狐火が出たっぽい。尻尾を曲げて体の前に持って来よう。よしよし、オレンジ色の狐火がちゃんと浮いてるね。そしたからこれにウィンドアローの発動をイメージしながら魔力を流していく。そして発動準備ができたらトリガーを起動する。
「ウィンドアロー!」
おっ、当たった。けど威力は低いみたい。っと、こっちに近づいて来たな。とりあえず一発けん制で撃つ。これも当たったけど、少し怯むくらいか。熟練度が低いからか大分威力が低いな。それかウィンドアローをちゃんと見れてないからとか?まぁ、色々試してみよう。
「おっと」
色々考えているといつの間にか大分近づかれており、剣を振ってきた。
が、一匹だけなら大したことはない。体を横にそらして開始、腕を引っ張り足を引っかけて転ばせる。そして転んだところにウインドアローで追撃。
起き上がられると面倒なので足で抑えて死ぬまでウィンドアローを打ち続ける。最終的に10発必要なようだ。
ウルフが使った時よりもかなり威力が低いみたい。それと結構MPを消費してるようで、ステータス確認したら一発に50も使ってた。50使ってこの威力はちょっと低すぎるのでは。あ、いやいやそういえば零距離戦闘陣の効果で1メートル以上離れてると威力が10分の1になるんだったか。とすると、最初の二発は意味を成してないから、8発?にしたって威力が低い。
システムアシストは相変わらず効いてないから、どこかに無駄があるのか?次は流してる魔力に意識を向けて何で消費しているのかを確かめつつ発動してみよう。
さて、もう一度ウィンドアローのイメージをしながら狐火に魔力を流していく。そして発動可能な状態になったのでウィンドアローを発動させる。
ボフッ
んー、魔力の流れには問題なさそう?少しロスしてるみたいだけど、数値にしても1とか2くらいだしここは問題ない。もっと別の所に原因がありそうで、そうすると狐火が再現する質が悪いとかか?それともイメージの問題?狐火の質についてはウルフが使うウィンドアローをじっくり観察しないと上がらなさそうだから、イメージの方を解決しようか。
より鋭く貫通力のあるウィンドアローをイメージしつつ、狐火に魔力を流していく・・・。ん、なんか時間かかるな・・・。よし、発動可能な状態になった。早速発動。
ビュン!
おお、結構早いスピードで飛んでったね。でも距離減衰があるから意味ないな。これでMP200消費するのか。まぁ、とりあえずイメージ次第で威力を上げたりすることは可能みたいだけど、魔力消費量が多いのはイメージの問題ではなさそうだ。西の草原にいってウルフのウィンドアローを見に行こう。
街壁をぐるっと回って、反対側の西の草原に向かう。道中の敵は倒しつつ向かい、何事もなく西の草原に到着。そこから奥に進みウルフが出現するところまで進む。
おっ、あそこのウルフ浮いてるな。あれを狙おう。魔力感知でウルフの魔力を感知し、それが出来てからウィンドアローで攻撃してこっちに意識を向かせる。
向こうはこちらの走って向かってくるのでギリギリで横に回避して軽く腹をけり、もう一発殴ってここで追撃をやめる。これでウルフは距離を取り、魔法発動モードに変わる。
その後、私から距離を取ったウルフがウィンドアローを放ってくる。それを魔力感知でしっかり見ながら回避。一発一発をより詳しく、魔力の流れをハッキリと感知していく。
ピコン『ウィンドアローの理解度が上がりました。』
ピコン『魔力感知のスキルレベルが上がりました。』
ん、理解度が上がったね。これを上げていくと完全な再現になるのかな?次は試しに狐火に当てさせてみようか。丁度いい位置にウィンドアローが飛んできたので、狐火を飛んできたウィンドアローに当てる。すると狐火がウィンドアローを吸収した。
ピコン『ウィンドアローの解析に成功しました。以降、本来の威力・MP量で使用可能になります。』
ピコン『ヘルプの「九尾の妖狐・基礎編-力の使い方-」に狐火について新たな項目を追加しました。』
ピコン『スキル「妖術」に使用可能技一覧を追加しました。』
ふむふむ、魔法をコピーする方法は、狐火に吸収させるか、魔力感知で観察するかのどっちかという感じかな?とりあえず近づいてからウィンドアローを発動してみよう。
飛んでくるウィンドアローを避けながら距離を詰める。
その間に狐火に魔力を流してウィンドアローの発動を待機状態にしておく。ある程度距離が近づくと魔法攻撃をやめてこちらに走って来たのでギリギリで回避してウィンドアローを発動させる。
「ウィンドアロー!」
「キャンッ!」
おお、大分威力が上がったね。今の一発でウルフが倒れた。MP消費量は30か。零距離戦闘陣の効果ありで二倍になってるとはいえ結構強いな。タスクの『妖術を使用して敵を倒す(2/100)』も2匹倒したことになってる。基本的には発動を待機させておいて、タイミングみて放つ感じでいいかな。
っと、ヘルプに項目追加されたんだったね。確認しようか
◆九尾の妖狐・基礎編-力の使い方-:妖術
・発動する技の消費MP・威力は理解度によって変動し、理解度が100%になると完全に再現できる。
・技の理解度が30%未満の場合は発動できない。
・理解度は「技を魔力感知で見る、狐火に対して発動させる、自身の身体で受ける、技を繰り返し使用」のいずれかを行うことで上がっていく。
なるほど、技の理解度が重要なのね。それによって変動すると。最初の威力が低かったのは理解度が足りなかったからか。あとスキルの項目にも何か追加されてるんだっけ。
◆妖術Lv1
・ウィンドアロー
・ライトボール (理解度0% 発動不可)
あー、ライトボールは受けたことも魔力感知で見たりもしてないから理解度0%なのか。ここには間近で見たことある技がべられていく感じかな。理解度が100%になった方は特に記載はないのね。
いまは魔法だけだけど、例えば鑑定とか看破とかも使ってるところを魔力感知したり、自分に対して使われたりするとここに並べていく感じっぽいね。
さて、妖術はわかったからタスクを進めてこうかな。・・・あっ、そういや魔力強化を使って攻撃したことないや。これも試してみよう。
近場にいるウルフに対してウィンドアローで気を引き付け、こっちに来る間に足に魔力を多めに纏わせておく。そして間合いに入った瞬間に、魔力で強化した足で思い切り蹴り上げる。
「ギャン!」
おお、思いっきり吹っ飛んだな。大体3メートルくらい飛んだか?とりあえず、追撃のために近づいく。
「おっと」
どうやら足に魔力を纏わせると移動速度も上がるらしい。が、片足にしか纏わせてないのでバランスが取れず転びそうになった。とりあえず足に纏わせた魔力を解除してバランスを整え再び距離を近づける。
最初の攻撃がかなり効いているようで、まだ動き出す気配はない。その間に右腕に魔力を纏わせて強化し、頭を殴りつける。すると頭が粉砕し、奥の地面にまで穴が開いた。
うわ・・・威力すごいなこれ。っと、この二回でMPを200も消費してるのか。そりゃ威力高いよ。まぁ、多めに使ったからこんなもんか。拳だけに魔力を集中させれば少ない魔力で同程度の威力がでるかもしれないな。まぁ、この辺は試行錯誤していくしかないね。とりあえず先に妖術を使って倒すタスクを消化していこうか。
ピコン『レベルが上がりました。』
ピコン『魔力操作のスキルレベルが上がりました』
ピコン『魔力感知のスキルレベルが上がりました』
それから更に三時間ほど狩りを続け、大体60匹ほど倒したところで今日の狩りは終了。レベルは11になり、そして魔力操作と魔力感知のスキルレベルが共に4になった。このペースなら明日には妖術を使って倒すっていうタスクは完了しそうかな。
取得したステータスポイントはMNDに全部振っておいた。このクエストの感じだと本来はINT、DEX、MNDに振るのが基本なんだろうな。STRとAGIにも振ってるせいで中途半端なビルドになりつつある・・・。幸いなことに必要量が少ないから問題なさそうだけどね。
その後、冒険者ギルドに肉とか毛皮を納品し、余った素材も全部売り払った。所持金は61,550zとなった。
いつもの宿屋に入り、ログアウト・・・の前に一葉の配信はまだやってるのかな。あ、丁度ついさっき終わったところか。あと、掲示板にユニーク種族を引いた人がかき込んだりしてないかな・・・。いないみたいだね。ただの妖狐はいるみたいだけど。あと新種で天使と悪魔も出てきてるね。結構色々な種族がいるんだなぁ。ま、他は特にないし、今日はこんなところで終了だね。明日もまた学校だし早めに寝よう。
★ステータス
--------------------------
■名前:カケル
■レベル:11
■種族:九尾の妖狐
■種族特性:擬装(妖狐族)
■個性:零距離戦闘陣
■職業:妖術師
■所持金:61,550z
■ステータス:
HP :110
MP :1470
STR:70 [64 * (1.1)]
VIT:11 [28 * 0.4]
INT:147 [64 * (1.8 + 0.5)]
MND:34 [20 * (1.2 + 0.5)]
DEX:20 [20 * 1.0]
AGI:70 [64 * 1.1]
SP :0
■取得スキル
妖術Lv1、封印(九尾)Lv1、鑑定Lv1、看破Lv1、言語Lv1、無手格闘術Lv1、魔力操作Lv4、魔力感知Lv4、魔力強化Lv1
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