俺は世界最強だけど世界最弱の勇者

Y kono

第1話 俺は、俺は、、、

俺の胃袋には世界最強の毒が入ってる。

だけど、それを放出するということは自身をも殺してしまうということだ。



王家の研究所で調べてもらった。


この毒というのは、留まることを知らず世界のすべてを溶かし、

溶かし尽くしてもその能力は衰えることがない。


ということは、世界最強の毒とともに、最強の胃袋まで持っているということだ。


ただ、取り出すことは出来ない。

移せる容器もない。


他国からも狙われている。


今の所役に立たないこの能力。



それ以外はごく平凡な一般的な平民である。



だから俺は、俺は、、、



「俺は世界最強だけど、世界最弱の勇者」








勇者になって世界を救いたい。

人々を助けたり、他国との争いごとを収めるために尽力したり、、、


カッコいい防具や剣を身に着け、有名人になりたい!




そう思い続けて早十数年。

夢が叶い勇者にはなれた。


だけど何年たっても、雑用のような仕事しかさせてもらえてない。



名前だけの勇者である。




勇者として今出来る事は一つ。

クエストを受け市民の役に立つ!



、、、

、、、、


そして報酬を得て細々と生活している。




いつかは大金、、、もとい、人々の役に立って、

優雅な生活をするため日々努力をして、、、




したかった。





王国の研究所の人から、頑張ることを止められているのだ。



何故なら、ちょっとした吐き気や咳込み等で一滴でも出してしまうと

世界を崩壊させかけないからである。



努力もできない、無理もできない。

危険なミッションにも参加できない。


一体俺は何故勇者になれたのか、どうして学者にならなかったのか。


理由は簡単!


やる気がないからだ!

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