友達に「あの子可愛い」と言ったら本人に伝えられてました。

はっすうぇい

第1話

『今日、一緒に歩いていた子が瑞希さん?』

『そうそう!』


女友達とのLINEで可愛いなと思っていた娘が分かった。その子は、身長が高くショートボブという自分のタイプを描いたような娘だった。


『身長高すぎて親子に見えたわ笑』

『でも矢野と瑞希ちゃん同じくらいの身長だよ?

後、20cmも違わないわ!』


そう、俺こと矢野優希やのゆうき武田瑞希たけだみずきさんの身長はどっこいどっこいである。ただLINE相手の女友達、平田結愛ひらたゆあは身長が低く、一緒に歩いていると親子のように見える。


『でも、ほんまに可愛い人やな』

『お、本人言っとこ。喜ぶで』

『おう笑。めちゃくちゃ可愛いって言っといて』


冗談だろうと思い、こちらも冗談で返しておく。しばらくして、瑞希さんからInstagramをフォローされたけど、あいつ言ったな…。

しかし、特に何も無いので気にせずにスマホの電源を落とした。


―――――――――――――――――――――――

『瑞希ちゃん!矢野がめちゃくちゃ可愛いって言ってたよ!!』

『矢野くんって結愛ちゃんと同じ中学校で、イケメンて噂の?』

『うん!』

『インスタフォローしといたわ』

『矢野、性格も悪くないよ、むしろ優しい。付き合ったら楽しいんじゃない』

『可愛いって言われただけでは好きにならないよ笑』

~~~~~~~~~~〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今日も、結愛ちゃんと学食へ行く。その途中である男の人とすれ違った。中々タイプな人だったので、つい後ろ姿を見送ってしまった。

「あいつが矢野だよ」

そう結愛ちゃんが言う

「ほんとにかっこいいんだね」

そう、本当にかっこよかった。

「好きになっちゃった感じ?」


「ちょっと気になるかな」







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