大勝軒から大勝軒へ ③

お忙しいところすみません!少しお時間よろしいでしょうか?

俺は、いつもの営業口調で話した。

店主は、忙しいからね〜営業ならけっこうだよ!と云う、いえいえ、修行の件なんですが!と伝えると、あっ、修行ね、で、いつから?今なら空いてるからいつでもいいよ!と、話が早い。ただね、うちは無給だからね!

無休ですか?そう!無給ねー3か月ね!

無休かと思ったら、どうやら無給らしい〜

ただし、3か月タダ働きすれば、暖簾を頂ける条件らしい。無給かぁ〜それで話しが早いわけだ!全国から修行生が集まる。

そうなんですね。わかりました、またご連絡致します!と言って公衆電話の受話器を降ろした。今夜カミさんに、修行に行きたいと相談してみよう!もう、腹は決まっていた。

夏のボーナスを区切りに、会社を辞め9月4日から池袋大勝軒へ修行に行くようになった。

残暑厳しい年だった。

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