第12話
「あともうちょっと。この角を右に曲がったら見えてくるわ」
「はい」
「着いた!ここよ私の家」
どさっとドアの前に荷物を置き、
俺は玄関先にくるように手招きされた。
「あ、いや、俺はここで...」
「え、喉渇いてるんじゃない?何か水分取ってかないと、熱中症予備軍になっちゃうわよ?」
「あ、いや...」
俺が躊躇った理由はいくつかある。その1。
目の前のお姉さんの苗字が春川だったこと。
表札をチラ見して、少し嫌な予感がした。
俺は物語冒頭で金髪ポニテのマドンナの名前を伝え忘れていたが、春川ハルって名前。
ちなみに。全国に春川なんて苗字、あんまないだろ?んでもって、目の前のお姉さんはやたら美人だったからもしかしたらマドンナと血の繋がりがあんじゃないかって俺は疑心暗鬼に囚われていた。
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