第4話 曾祖父 4
父親と晩御飯を自分は嫌だからと、厄介事は全て私に押し付けていた。
しかも汚いのは、自分で言ってくる事は無い。父親にご飯ができたから
呼んで来てと言って、私を使っていた。
たまに昔の話もよく出てきた。話の中で池田さんと平然と言っていたが
私の知らない誰かであろうと思っていた。
ある日、池田さんの話が出た。私は「池田さんて誰?」と聞いたら
総理大臣の池田さんだと言いました。曾祖父の新しく建てた家に頻繁に
来ていたらしく、私からしたら分かるよ……と言う感じでした。
池田さんは曾祖父の家に惚れ惚れしていて、自分も同じ家を建てると言い
全国から金は問わず、木材を集めようとしましたが、希少な為、集まり切らず
諦めたと言っていました。
曾祖父は囲碁をしていて、気に入った人には家を買ってあげていたそうで
どうせ数人だろ? と聞くと何十人にも買ってあげたと言っていました。
ある時、車のセールスが来て、購入しました。
しかし、当時、車に乗っているのは私の親類だけで、
何度も捕まったらしく、五人兄弟に共通する無免許運転はもう一度捕まえた後は
注意だけに変わったらしく、高い洋酒などを警察に差し入れを
していたと言っていました。政治家などの知り合いや警察関係にも強いパイプを
持ち、やりたい放題な時代に曾祖父は生きましたが、
最後の言葉は「マッカーサーめ……」と恨みの言葉で死去しました。
財閥解体で8000憶以上まで減らされたからです。
人間の欲深さは恐ろしいものです。実際、金に負けない強さを持つ人は少ない。
私は金の魔力を現実で肌で感じたからこそ、金には負けない心を持てました。
弟と私の共通点は非常に少ない中で、金に負けない精神と
母親の絶対的な悪魔的所業に対しては、不仲な兄弟の共通点です。
私が医者にならなかった最大の理由は、母親の嘘にあります。
私は幼稚園の頃からお茶の稽古や、習い事をしていて
金持ちなだけでも虐められるのに、習い事までしていたせいで
幼稚園にいる間は、毎日、集団虐めにあいました。
幼稚園では一緒でしたが、小学校は私を虐めていた奴らは違う
小学校でした。
そして、私は小学生の5、6年の時にそいつらに
たまたま出合いました。私はリーダーの奴を立てなくなるまで
ボロボロになるまで殴った後、「お前らは来ないのか?」
問いかけましたが、誰もが下を向いて目を逸らしました。
私は滅茶苦茶に育てられ、母親の裏切りから勉強をしなくなり
自分の人生を歩む事を、小学生低学年に決意しました。
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