エピローグ
こうして「ホワイトリリー」の新たな伝説が生まれることとなった。サイバー攻撃のみによって十機もの航空機からなる編隊が全機撃墜されたのは、史上初だったのだ。
だが、私の心は晴れなかった。敵軍の中の「リナ」が今どういう状況にあるのか、私には知る由もない。ただただ、無事を祈ることしかできない。
そして。
今後はOSINTのあり方も検討しなおす必要があるかもしれない。確かに情報収集活動も立派な軍事行動だ。民間人とはいえそれを行っていたら、非戦闘員とみなすことは難しくなる。そうなると敵に攻撃目標とされてしまってもおかしくはない。
だけど、だからと言って無差別攻撃、大量虐殺が許されるわけでもないはずだ。いや、そもそも戦争を国家間の問題解決手段とすること自体が、間違っているとしかいいようがない。
これからもその間違いは繰り返されていくのだろうか。
それでも私は、そこまで人類は愚かではない、と信じたい。
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