第7話
◇◇◇◇◇◇◇
学校一の美少女が俺の部屋に夜這いを仕掛けに来てくれたのならそれは嬉しい限りだけどそんなわけないよね。
「私が来たのは、あの魔力バカがどうなったのか確認するため。」
魔力バカとは勇者のことを差していると思う。
いつも構っていたのはあの莫大な魔力を監視するためか。
「掻い摘んで話すけど、異世界に行った。」
「なるほどね。まあ納得はしたわ。」
これで納得するってファンタジー、もしくは厨二病ですか?
学校一の美少女が獣人とか、誰得ヨ。
「痛い目で見ないでよ。」
「ってことはあの姉妹にも秘密があるんだよな。」
大方、妹の方が漏れ出している魔力を吸い出す係でブラコンと勘違いされていたとか?
姉の方は知らんけど。
「妹ちゃんの方はサキュバスで、姉の方は吸血鬼よ。
彼らは元々人間だったけど、莫大な魔力によって種族が変わってしまったわ。
私は元々、人狼の種族だったから耐性はあったけどね。」
「人狼って、あっちの世界の獣人だよね。」
「ええ、そうよ。
一部の種族はこの世界に逃げてきたの。
その魔力に当てられて化け物に成ったりすることもしばしあるわ。
でも大抵はその手の血を引いていない限りは種族が変わることは無いわ。」
「えっと、それで俺はどうなるの?」
しっぽを振り振りしながらうんうんと考えていた。
ああ、埃たつなぁ。
毛がベットに入ると掃除大変そう。
「そうねえ、今のところ実情問題は無いんだけど、日本固有のモンスターが出るかもしれないからその時は協力してくれると助かるわ。
きちんと給金は出すから良いかしら。」
給金か、それよりも…じー
「私の胸を見るのはやめてくれる?」
「報酬は給金しか支払方法は無いんですか。」
「私の胸を見ながら言うのはやめてくれる?」
「ルルさん、男はね。極限状態になると発情するんですよ。」
真面目な顔で言ってみた。
尻尾が降ってきた(時速300㎞)ので口にくわえる。
「ひゃん。」
「ブンブン回すしっぽはここがわるいのかえ。」
「きゃ、キャラが変わっているわよ。」
もふもふ、ええなええな。
顔を埋めたいわ。
自然と卑猥な部位に手が伸びる。
「いい加減に!」
「”Zzzzz”」
「そのまま寝るな!」
がっちりホールド、それは深夜ですからお眠ですね。
抱き枕にするに限りますね。
それに枕に化けていたので俺の枕どこにあるかわからないし、いいよね。
「起きてよ。」
さっきから叫んでいるのに、一向に他の人も来ないし、どうしよう。
未来視をしていることから、勇も監視対象に入っていたけど異世界に行って魔力の使い方が私たちよりもうまくなり、強くなった。
それでも、まだ私たちの方が勝利できると思っていた。
だけど、本気のフルスイングを避けるどころか甘噛みしてきたし。
ゆ、許したわけじゃないんだワン。
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