太一日記
@かあ
第1話散歩
俺、園田太一は1週間の地獄の仕事を終えて、幸せの土日にたどり着くことができた。
社会人になってから、休みの日にも早く起きてしまうようになり、今日も礼のごとく、6時には目を覚ましていた。だからっと言って特にやることもなく、グダグダとテレビを見ていた。
「こんなことやってても仕方がないし、散歩でもするか」
そんな形で散歩に出かけた俺の感想である。
少し歩くと、住宅地に出た。一軒家が多く立ち並び、中上級階級の人たちが住んでいるのだろう。子供達も公園で遊んでいてのどかで幸せな空間が広がっている。俺も将来、今の職場で働き続けていたら、こんな生活をすることができるのだろうなと思いながら歩みを進めていた。
ふと、ある一軒家が目に止まった。家族で玄関先にある少し大きな気を枝切りはさみで整えていた。
うーん。何というか大変そうだなと思った。都会の謙遜とはまさにこのことなのかなと。
平日8時間以上みっちりと働き続けているのに、休日は近所からの目のためにそんなことをしなければならないんだな。
その家族は一般的に見て幸せな家族なのだろう。しかし、本当に心休まる楽しい生活を送れているのだろうか。
俺は、本当の幸せって何なのだろう。そう考えながら帰路に着いた。
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