やっかいな問題(68点)
ドラゴンキューブが7個、やっと揃った。
「このドラゴンキューブで、やっと、おいらは彼女ができるんですね……」
依頼人が感極まって泣き出している。
「はい、もう、これしか方法がなかったです……」
俺は、俗にいう何でも屋、依頼された仕事はどんなものであろうと達成する。
3年前、ここに居る松の木におじやをぶつけたような顔をした、キモデブ中年男の彼女を作るという、生涯で最もやっかいな問題が来た。
それが今、やっと達成される。
「……いでよ! ドラゴーン!」
強烈な光がキューブが発せられ、やがて巨大な光の龍が俺たちの前に現れた。
「願いを言え、何でも一つだけ叶えてやろう」
ドラゴンは重厚な声で俺に言う。
願い事を言って、依頼達成だ。えっと依頼者の名前は……、
「ヤマザキタケルさんの元へ、彼の事が大好きな、優しくて可愛いロリ巨乳を与えたまえぇ!」
「たやすいことだ……、……さぁ、願いは叶えてやった。ではさらばだ」
「あれ? 誰も現れないぞ?」
「あの……おいら、ヤマサキなんですけど……」
『この濁点のやっかいな問題で、全国のヤマザキタケルさん達は棚から牡丹餅!』
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