ダンジョン入って人間卒業したった

@KURONOINU

第1話

 俺三鷹葵は後悔している。何をだって?人生だよ人生。24年の人生。


いつだって選択を間違えている気がする。高校受験の時だって自分のレベルより上だけど受かったから入学したら普通に勉強にいていけなくなって勉強漬けだよ。そして遊んでら暇もなく、周りに馴染めずぼっち街道まっしぐらだよ!三者面談で担任に心配されたしな。


でもね俺だって勉強してたから中堅上位の大学には入れたんだよ。だけど遊んでばっかだったんだよなー。んで就活の時期になってやべってなってからではうまく行くはずもなく、ブラック企業入りですよ。


サビ残は当たり前、同期は絶滅した。

俺もあいつらと一緒に辞めときゃよかったかなー。


そんなこんな考えているうちに家に着いた。見たまんまボロアパートです。最悪です。

2階の角部屋のドアを開ける。お隣さんは見るから893なおっさんだけど最近は見ない。

靴を脱いでバックをベッドにドーン!俺もダイブしてそのまま寝た。明日は休日だゆっくりしよう。


おはようございます。時刻は10時半です。ガキの頃はこの時間はおはようなのか、こんにちはなのかで悩んでたわ。気楽だったなー。

とりあえずシャワーを浴びます。朝ご飯は絶対米。パンは喉を通りません。

ベランダに出て洗濯物を干す。空を見上げる、何か四角い物が降ってくる。

えっえっえー!、?えぇぇぇぇぇえー!?とはならない。私は冷静です。


まぁ結論から言うとあれはダンジョンだ。

この世界には30年前からダンジョンがある。その数世界で一億個以上。

そしてダンジョンは今みたいに降ってくる。どこから来てるかは長年の研究でもわかっていない。そんなに降ってきたら地球はボッコボッコのフルボッコにならないかって?ダンジョンの着地は地形を破壊しないんだよ、これがまた、

なんでか知らないけど。

下に家とかあったらダンジョンの中に入ってしまうらしいけど。まぁダンジョンが降ってくるのは当たり前なんだよなぁ。


そしてダンジョンがあるということは、もちろんみんなの憧れの探索者シーカーもいる。探索者って言うのは言わずもがなモンスターを倒したりして魔石を取ってくる仕事だな。そうして金を稼ぐ。命の危険もあるから高給だし今の日本で一番人気の職業だ。

じゃお前もやれよとなる話だが、そんな簡単な話ではないんだよなー。ダンジョンに入るためにはダンジョンに呼ばれなければいけない。


は?となるかもしれないが本当なんだよ。脳に直接「貴方は選ばれたからダンジョンに来てね♡(意訳)」ってな感じに聞こえるらしい。


そして魔石からはかなりのエネルギーが得られるらしい。詳しいこととは知らんが今やあらゆる家電や機械が魔石によって発電された電気で動いている。


「ん?なんか暗くなったな。」


そう思って窓の外見る。

何もないか。上を見た。ダンジョンがある。スッと落ちてきた。


は?よりによってここ?


「逃げ—」


俺は声もあげるまもなくアパートごとダンジョンに潰された。



—————————————————————


《混沌のダンジョンへの入場を確認しました》

 

《ステータスを付与しました》


《貴方は死亡しました》


《称号【即死者】を獲得しました》


《称号【即死者】によりスキル【蘇生Lv-】および【救済Lv-】を獲得しました》


《スキル【蘇生Lv-】により蘇生されます》


《魂の器がありません。霊体での蘇生を実行します》


《称号【霊体生存】を獲得しました》


《称号【霊体生存】によりスキル【魂喰いβ】および【物理攻撃耐性Lv1】を獲得しました》



—————————————————————


「ファ⁉︎」

俺は奇声あげて起き上がった。周りは暗いが自分の部屋だ。ダンジョンに潰されたんじななかったのか?死んだのでは?

体中を触って確かめる。ヨシ!生きてる!



は?手が透けてる?全身を見てみても透けている。

いやいやいやいや!?見間違いだ!頭を打ったんだ!もう一度見たら戻ってるはずだ!


目を開いてもう一度見てみてみるが相変わらず俺の体が透けてその先が見えている。


「どういうことだ?なんで体が透けて—」


《スキル【救済lv-】を使用しますか?》


うぇ!?こいつ直接脳内に!?

なんなんだ?この声?起きる前にもなんか聞いたような気がするけど、さっきから色々なことが起きすぎてて理解が追いつかん!


《スキル【救済Lv-】を使用しますか?》


だから!ちょっと待ってって言ってんじゃん!

あんただれ!?スキル救済ってなんなん?

こっちは時間が欲しいのよ、わかる?


《スキル【救済Lv-】を使用しますか?YES/NO》


うっせーよ!バカ。お前はRPGの一生同じことしか言えないモブキャラか?そなくせしてお前から話しかけててくるとか地獄だろ。やめてくれ。



《スキル【救済Lv-】を使用しますか?YES/NO》


「わかったよ!YES だYES !黙れ!」


やっべ。反射でYESって言っちゃた。どうしよ、この自動音声(よくわからん)が死は救済とか言い始めたら。


《スキル【救済Lv-】の効果により任意のスキルを取得することができます。スキル名を言ってください》


え?スキル?スキルって言えば探索者が持っているやつで魔法とか使えるやつ?それがもらえるの?えぇ?急に言われてもわかんねーよ。

俺が知ってるスキルといえば鑑定とかなんだけど。言ってみるか?


「…か、鑑定?とか?」


《スキル【鑑定Lv-】を獲得しました》


「いや一瞬かよ!」


いやでも急にスキルとか手に入れちゃったけどどうやって使うんだ?言えばいいのか?とりあえず自分に手を翳して言ってみる。


「鑑定…」




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ステータス

名前 三鷹 葵 Lv1

種族 ゴースト

HP 20/20

MP15/15

SP 20/20

攻撃能力15 防御能力11


魔法能力13 抵抗能力12


速度能力14


スキル

【救済Lv-】【蘇生Lv-】【物理攻撃耐性Lv1】

【魂喰いβ】【鑑定Lv-】【暗視Lv1】

【浮遊Lv1】【透過Lv1】


称号

【即死者】【幽体生存】


SP0


—————————————————————


あっ(察し)ゴーストって死んでるやん











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