第10話 道化を演じる
2022.4.26
朝から眠いしだるい。
薬が残っていたせいで朝も軽く過食してしまう。
無駄にファミマでガルボとアーモンドチョコを買っていた。記憶が曖昧なんよ。
私は、ぐっと鬱になってしまうと、記憶が飛んでしまうことがある。
とはいえ、ココロは鬱、カラダは動ける混合状態が多いかもしれない。
そんなときに、例えば誰かに会っても、うっすらとしか覚えていない。
逆に言えば、少し冒険してお金のあるおじさんとかにうっかり会ってちょろっとお小遣いを稼ぐチャンスでもある。
だって、記憶にないのに財布にはお金が増えるなんて。
棚からぼた餅レベルだ。
ぐっと鬱になりそうな前兆は、ガクンと眠くなる。
まさに今日がそんな感じだ。
むんむんと暑い天気のせいか、気圧のせいなのか。ぱっとしない体調。
本当はさっさと帰って寝た方が良いのだろうけど。
習い事のお稽古に行く気マンマンだったんだけど。
ええい、行っちゃえ。
と思いつつ、コメダで時間を潰している。
私が飲んでいる薬は、炭酸リチウム。
これを飲んでいるうちは妊娠できない。
奇形のリスクが高まるからだ。
妊娠を考えるのなら、違う薬に移行して、量の調整をして、体調が安定するまで様子を見ないといけない。
果てしねぇ。
職場で妊娠している保育士さんがいる。
職場が保育園だから、もちろん子持ちの人も多い。
だから、「次の妊娠は〇〇先生(私のこと)かな〜?」なんて言われたりもする。
自分の面倒見るだけでも精一杯なのに、そして薬のこともあってまだ妊活すらもできないのに。
病気や障害をクローズにして働くということは、そういうことだ。
もちろん悪気がないのはわかってるしね。
子ども、いたら楽しいだろうけどさ。
顔で笑って、心で泣く。
ピエロみたいな毎日。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます